USB3.0のターミネータの良いのがないので自作することにしました。理由は今時のPCに付いているのは、ほとんどUSB3.0以上なので、USB2.0のターミネータだと2ch分のポートが開いたままになり気持ちが悪い・・・USB3.0以上は5GHz以上のシリアル通信をするため、周波数特性の悪い普通の抵抗だとダメで(チップ抵抗が必須)&VBAS(5V)とUSB3.0のGND間も落とすとよりノイズに強いと思い作成してみます。
VBASとGND間はコンデンサのみでも良いのですが、高機能化を狙って村田製作所のエミフィルを使います。状況を見てコンデンサをVBAS・GND間に入れようかと思います。
構想
LCは村田製作所エミフィル 0.1uF・Rは91Ωでキットで購入したRG1608PD
記載方法が不味いのですが、エミフィルは3端子で中央がコンデンサ側・左右がリアクタンス側になっています。ホントはエミフィル2個使いたいのですが、入らないので1個で断念してます。
実体イメージ
使用材料
今回は新たにIPA用電動スプレーを投入します。
エアブラシ用のブラシとコンプレッサーはあるのですが、邪魔なので小型で電池駆動の物が安かったのでAliexpressから購入しました。
パワーはあまりないですが、軽くてIPAを入れっぱなしで大丈夫で吹付が均一でたれが少ない。取り回しも楽なので机の上に常備します。
USB3.0コネクタ
裏表にピンがあるタイプです。
USBシェル
RG1608P 91Ω
進工業の音質に定評のあるチップ抵抗です。
USBのインピーダンス規格は90Ω±10%なので、ターミネータだけであれば100Ωでもいけそうです。
反射は増えると思いますが・・・
村田製作所 エミフィル 0.1uF
作成
USBコネクタはプラスチックに端子がついており、ハンダ付け時は熱に気を付けないと溶けて酷いことになります。(なりました・・・)手早くハンダ付けが必要です。
抵抗取付・4pin側から作っていきます。
片側だけに薄くハンダを盛っておきます。その後ピンセットで抵抗をスライドさせて付けていきます。
一気に完成・・・
抵抗を付間違えたのでコネクタが溶けました・・・・
エミフィルは足を折り曲げて立体的に配線します。もう少し中央寄りのほうが良かったです。
今は試験中なので、外装や振動止めはしていません。
最終的にはFRP用エポキシ樹脂で固めます。
こちらはカチカチに固まるので振動止めによく使っています。
正規バージョン 1歩手前
今回はハンダ付け部分がわずかに凹んでいるのを考慮してハンダ付け。焦げませんでした!
接触しないように熱収縮チューブを被せて絶縁しています。
横から見てもはみ出してはいません。もう少し曲げて中央のほうが良かった・・・
耐熱絶縁テープでケースと接触しないように絶縁
(まだ改造するかもなので、ポッティングはしません)
裏カバーを付けます。
とりあえずはこんな感じで運用してみます。
視聴
USBアイソレータ入りの状態で視聴
USB3.0ターミネータはシェルに入れずに視聴です。
家の環境ではPCとDAC間にUSB2.0アイソレータが入っているので、大きくは変わらないはずです。
やはり変わらず・・・・
47uFのセラコンをVBASとGND間に接続してさらに視聴
少しだけ音が明るくなった気がしますがプラシボ―レベルです。
USBアイソレータを外して視聴
VBASのノイズが減少しているのは確かなので、直接USBケーブルで接続し実験してみます。
USBターミネータなしで視聴すると、全体的に曇ったような感じになりました。PCからのノイズがVBASやGNDを伝わって音を悪くしているようです。
この状態でUSB3.0ターミネータ(47uF付)を入れると、少しクリアーになりました。
USBアイソレータに再度戻したらやはり曇りが減ります。USBアイソレータは効果があるのを実感しました。
アナログデバイスのADuM4166 USB2.0 アイソレータは、いったんUSB信号を受けて絶縁しつつ再生成してアイパターンが開きます。
Toppingの新しいUSBアイソレータは、ほぼ同一規格みたいです。USB-Cとの切替もあるので便利かと思います。
まとめ
前から構想していたUSB3.0ターミネータですがUSBアイソレータを入れている私の環境では、あまり効果がありませんでした・・・。
アイソレーションしていないUSBの場合は効果はあります。
積層セラミックコンデンサ(MLCC)47uFで作ったターミネータをたくさん入れたら、電源ICが起動時にショートモードになるので焼けるかもしれません。容量は1uF以下で程ほどが良いと思います。
注意事項
改造行為はある程度以上の道具と熟練度が必要ですので、電気やハンダ付けの知識がない人にはお勧めできません。
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