AIYIMA A07 オペアンプ交換 視聴

まだ細かいところを調整していますが、オペアンプをLTC6227に交換してみます。元々付いていたNE5532でも十分だと思いましたが、さらに良くなることを期待して交換します。定番のLM4562は現在手元にないので手配中です。

A07maxのほうが音質的には優れていますが、改造はしにくいです・・・

今回視聴したオペアンプ

今回は12V片電源で中点タイプなので高速オペアンプは不利ですが、今手元にあるオペアンプでの視聴になります。

NE5532

AIYIMA A07標準のオペアンプです。
安くてそこそこ音質が良いので、安いアンプなどには多用されています。

今回の改造で音質が激変しているためあまり比較にはなりませんが、普通に良い感じで聴けます。

仕様抜粋 安価なオペアンプの中では頑張っていると思います。
チャネル数 (#)                2
総供給電圧 (最小) (+5V=5、+/-5V=10)   10
総供給電圧 (最大) (+5V=5、+/-5V=10)   30
GBW (標準) (MHz)             10
スルーレート (標準) (V/us)          9
Vos (オフセット電圧 @ 25 C) (最大) (mV)   4
チャネルあたりの Iq (標準) (mA)       4
Vn at 1 kHz (標準) (nV/rtHz)         5
THD + N @ 1 kHz (標準) (%)       0.002

OPA1612

定番のTIのローノイズ・低歪オペアンプです。私は結構好きなのでよく使います。

NE5532に比べると高域がハイ上がりに聞こえます。回路を見ている限りは発振などはしないと思うので、片電源で電圧が低いのがよくないと思います。

仕様抜粋
チャネル数 (#)               2
総供給電圧 (最小) (+5V=5、+/-5V=10)   5
総供給電圧 (最大) (+5V=5、+/-5V=10)  36
GBW (標準) (MHz)             40
スルーレート (標準) (V/us)         27
Vos (オフセット電圧 @ 25 C) (最大) (mV)  0.5
チャネルあたりの Iq (標準) (mA)      3.6
Vn at 1 kHz (標準) (nV/rtHz)       1.1
THD + N @ 1 kHz (標準) (%)     0.000015

LTC6227

アナログデバイスの新しいオペアンプです。高速・広帯域・ローノイズと揃っていますので期待しています。SSOP8なのでハンダ付けの時の位置合わせが結構大変です。動作電源が低めなので期待しています。(オシロのノイズ測定用アンプに使えるかなと購入した物ですが・・・)
本来は±5V程度で使うICで、最大定格近辺で使うので発熱が心配でしたが、特に問題なく動いています。良い子はまねしないでください。

THS4631にスルーレート以外は負けていないのは素晴らしいですが音質はどうでしょうか?

仕様抜粋
超低電圧ノイズ:1nV/√Hz
低歪み:HD2/HD3<–90dBC(4VP-P、1MHz、1kΩ)
高スルー・レート:180V/μs
GBW = 420MHz
–3dB周波数(AV = +1):330MHz
電源電流:5.5mA/チャンネル(代表値)動作電源範囲:2.8V~11.75V
入力オフセット電圧:最大95μV
オフセット・ドリフト:0.4μV/°C
極めて高いオープンループ・ゲイン:9V/μV(139dB)、RL = 1kΩ

加熱プレート上の基板とオペアンプ このサイズだと加熱プレートがないと壊れちゃうかもしれないので・・・
SSOP8とコンデンサー実装 1608のセラコンが大きく見えます。
DIP用の足を実装
AIYIMA A7に実装

LTC6229

さらに低ノイズ・高スルーレートの1回路タイプのLTC6229というオペアンプも買っておきましたが、2個だけなので今回は使用できず・・・

仕様
超低電圧ノイズ:0.88nV/√Hz
高速での低歪み:HD2/HD3 < −100dBc(AV = +1、4VP-P、2MHz、RL = 1kΩ)
高スルー・レート:500V/μs
GBW = 890MHz
–3dB周波数(AV = +1):730MHz
入力オフセット電圧:温度変化によらず最大250μV
オフセット・ドリフト:0.4μV/°C
出力はレールtoレールで振幅
電源電流:16mA/チャンネル(代表値)
シャットダウン電源電流:500µA
動作電源範囲:2.8~11.75V
大出力電流:80mA(最小値)
極めて高いオープンループ・ゲイン:5.6V/μV(135dB)、RL = 1kΩ

参考 THS4631 仕様

チャネル数 (#) 1
総供給電圧 (最小) (+5V=5、+/-5V=10)  10
総供給電圧 (最大) (+5V=5、+/-5V=10)  32
GBW (標準) (MHz)            210
帯域幅@Acl (MHz)            325
Acl、最小仕様ゲイン (V/V)         1
スルーレート (標準) (V/us)        1000
フラットバンドでの Vn (標準) (nV/rtHz)  7
Vn at 1 kHz (標準) (nV/rtHz)       7
チャネルあたりの Iq (標準) (mA)     11.5
Vos (オフセット電圧 @ 25 C) (最大) (mV)  0.5

測定

オシロがないときついので、安いPCオシロを購入しました。ISDS205Aというやつです。機能豊富で安いのでつなぎに良いかなと思いましたが、残念な状況になりました。

自分のGNDにつないだところ
ノイズがひどいです・・・これは使い物になりません。20mV/Div

GNDにつないだ波形

1kHz矩形波を入力 このオーバーシュートは実際に起きているのか不明・・・

DAC出力 レベルは低め
NE5532 OUT

波形を比較すると入力部の抵抗のせいで、微妙にレベルが下がっていますがほぼ1:1でした。

さすがに何を見ているかわからないので、DACのレベルを最大にして1kHzの正弦波を入れてみました。
これで何とか見えるレベルですが、まだノイズが見えます・・・

正弦波でのFFT波形横の目盛は10dBスパンです。自分のノイズでTHDが0.2%になっています・・・・

同じくNE5532の出力 微妙にノイズフロアーが上がっています。

同じく矩形波を入力

NE5532出力 まずまずですね。

FFTの波形 

これならDSO138で頑張っていればよかった・・・
失敗です。

オシロのGNDをAIYIMA A07に増設

アースクリップをうまくはさめるところがないので、IC用の丸ピンソケットをGNDに接続してアースにしました。

斜めになりましたが、最終的には取り外すので良いことにします・・・

細ピンをハンダ付けして試験ケーブルも作りました。

視聴

AIYIMA A07に付属のACアダプターはノイズが多めで音が悪いので、SMSLの24Vアダプターで視聴しています。事前にオシロで矩形波を入れてオペアンプが発振していないのは確認済み

NE5532

全般的に低域のスピード感は上がっており、さらに高域の歪感と低域のドヨーンとした感じはありません。定位もカチッとしておりなかなかのレベルになりました。

OPA1612

高域が強調される傾向があり、NE5532と比べても歪を感じます。
オシロで見ても発振はしていませんでした。ICもほんのり熱くなる程度です。やはり+12V片電源では性能は発揮できないようです。回路も問題ないと思ったのですが・・・

位相補償用のコンデンサーでもいじると変わりそうですが、ICソケット直近にあるため今回は見送りです。

LTC6227

こちらも少し高域が強調される感じがありますが、歪は感じません。
しかし、マウザーで@1100円とNE5532と50倍以上も開きがあるチップの実力ではないと感じます。
そのうち位相補償を見直してチューンしたいと思います。

とりあえずLTC6227でしばらくエージングをして見たいと思います。

まとめ

オペアンプの音より電源アダプターのほうが音が変わるのは残念でした。NFJのDCフィルターを入れての結果ですので、なしだと厳しいと思います。

今回使用しているノイズクリーナー
 付属のACアダプターを使っている人は必須だと思います。NFJさんは小物が充実していて安いので庶民の味方ですが、つい買いすぎてしまいます・・・

話は変わりますが、アナログデバイスも頑張って色々出してきています。応援したいですね。日清紡もですが・・・

アナログデバイスの関連商品をあげておきます。 アナログデバイスのHP参照

注意事項
改造行為はある程度以上の道具と熟練度が必要ですので、電気やハンダ付けの知識がない人にはお勧めできません。

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当ブログも500記事を超えたので過去記事のまとめを作成します。今回はデジタルアンプ関係になります。数えてみると足かけ2年30記事以上を書かせてもらいました。A07にかけたコストは本体の30倍以上、時間をコストに換算すると100倍くらいになるかもしれません。

コメント

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