前から気になっていたNFJさんのOPA1612がバージョンアップしてサーマルパット付になったので購入してみました。
OPA1612はそこそこ熱くなるのでサーマルパット付が欲しいなと思っていたのです。Kitと言ってもハンダ付け8箇所するだけなので簡単です。
今回購入したKit
こちらは完成品
開封
シンプルな包装で送られてきました。封筒での発送です。
表面にOVIIという表記があります。これはOPA1612の表記です。
SONパッケージなので、ピン間0.5mmで下側に端子面があります。
このタイプは手はんだだとあまりうまくいきません。クリームはんだでのハンダ付けが必要です。
ハンダ付けは問題ないようです。
裏面にはサーマルパッドと接続する部分が追加されています。ここでオペアンプの底面とハンダ付けされます。これでIC内部の温度の低下と静電シールドが期待できます。
組立
組立には注意が必要です。ピンが固めで細いので挿入時に広がったりすると、ハンダなどにダメージがありますので、丸ピンのICソケットを用意してピンを入れてズレが無いようにします。
付属のピンの長いほうをソケットに刺します。
左右のずれも無いように確認しておきます。
基板を入れてピンが密着するように軽く押しながら、対角線をハンダ付けします。
ハンダの量はこの程度が適正です。ピンが短く回り込みが確認できないので、長めにハンダ付けしました。後1mm長いと良いのですが・・・
残りのピンをハンダ付けして、IPAと静電ブラシで洗浄・その後キムワイプで拭き取ります。
フラックスは残っても電気的に問題ない物を使用していますが、見た目が今一なので綺麗に除去します。
完成
まずまずの出来です。
オペアンプ交換
魔改造してあるAIYIMA A07のオペアンプを交換します。
電解コンデンサの頭が黒いのは、「レプトンパワーコンダクターグリース」を塗っているからです。オカルトチックですが音が良くなった気がします。値段も安いですし
ミネシマのヘラを使って、オペアンプを抜きました。
やはり事前にきちんと位置合わせをしておくと、スッと入ります。
変に力がかからないので、故障も少ないと思います。
視聴
大きくは変わりませんが、キレが良くなりS/Nが上がった感じがします。
TIの高級機によく使われるオペアンプなだけはあります。
まとめ
NFJさんが出しているオペアンプkitを使ってみました。
まずまずだと思います。TIで直接購入してもオペアンプだけで@4.9ドルしますので、変換基板も付いて@600円は非常に良心的です。
基板にデカップリングコンデンサを付けられたら完璧でした。
最近はソフトウェアチャンネルデバイダーで、カットオフ周波数や、カーブ・パラメトリックイコライザでの調整・ディレイも調整できるので、簡単に音が変わってしまいます。高域でのざらつき感・サ行が強かったり響きなども調整できるので、面白いですが音源で調整が変わってしまいます。
周波数特性をフラットにしすぎると面白みのない音になりますが、比較的オールマイティに対応できます。又いじり始めて、沼に落ちたようです・・・
S/N・応答特性・歪だけは調整できないので、その辺を中心に改造していきたいと思っています。
まとめ記事
関連資料
TIのデーターシートより抜粋
歪(THD+N)0.000015%・ノイズ1kHzで1.1nV/√Hzで現在最高クラスのオペアンプです。
GBW80MHz・スルーレート27V/uSも十分な性能です。
1.1nV/√Hzは抵抗の雑音レベルとほとんど一緒ですので、これ以上のオペアンプはなかなか作れないです。
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