最近のレッツノートやMacBookとかでは、USB PD(Power delivery・以降はPDと表記)での充電が可能になっています。
勉強不足で最近までよく知りませんでしたが、PDだと20V・5A(100W)まで給電ができるので、ノートPCも楽々!ということで少し勉強がてら買ってみることにしました。
比較用購入品
購入品は安めで評判が良い物を、選んでみました。
CHOETECH 100W USB-C*2 200g
CHOETECH 65W USB-C,USB-A 130g
Klearlook 65W USB-C,USB-A 105g
2021/07/21追記
CHOETECHさんはアマゾンから撤退したようです・・・
仕様より同等品を以下に挙げておきます。
65Wタイプ
USB PD(Power delivery-パワーデリバリー)とは?
USB PDの仕様を調べてみました。
USB PDとは、USB Power delivery(パワーデリバリー)の略で、一つのケーブルでデータ転送と共に、よりフレキシブルな電源供給を可能にし、USBの性能を最大限に引き出す物の事です。従来のUSBから進化し、電力とデータが同時に機器に供給できる機能を備えた、新しいUSBタイプのACアダプターです。以下USB PDの機能を簡単に纏めます。
- 従来のUSB1.1(2.5W),USB3.0(4.5W),USB-BC1.2(7.5W)に比べて、USB PDでは100Wまで電力の供給が可能。
- 電力の供給側、受給側といった固定を無くし、給電と受電を入れ替えることが可能(ロール・スワップ)。例を挙げると、PCから外付けバッテリーを充電していたが、ロール・スワップにより外付けバッテリーからPCを充電することが可能に。
- (Type-Cケーブルの場合)複数の外部デバイスにおける電源の最適化が可能。
- 接続機器に合わせて電力を自動調整。
以上、ユニファイブさんから引用
ということで、PDは5V-20V段階的な可変で・5A(100W)を扱うことができるすてきな規格です。
USB PDの規格,注意点
USB-PDとはUSBを使った電力供給に関する規格で、それ以外にも以下の規格もありケーブルなどは両方ともクリアーしていないと高速伝送とかできないので注意が必要です。
- データ転送に関する仕様 : USB 2.0, USB 3.2, USB4
- コネクタに関する仕様 : USB Type-C, USB 3.1 Legacy Cable and Connector
- 電力供給に関する仕様 : USB Power Delivery (USB PD), USB Battery Charging (USB BC)
- 業界充電規格:QC(QUALCOMM),AFC(Galaxy),PPS(電圧、電流を変化させる機能)など
USB PDで充電するためには、以下の条件が必要です。
- デバイスがUSB PD対応であること。
- USB充電器がUSB PD対応であること。
- USB Type-CケーブルがUSB PD対応であること。
2ポートの充電器は1ポート時の電力ですので、2ポート使うと大体半分づつに振り分けられてしまいます。
USBの規格
主なUSB関連の規格を以下に列記します。これもいっぱいあるので消化不良ですが・・・
USB-Cについては結構資料が多いので、別でまとめたいと思います。
USB規格 | 転送速度 | 電圧/電流 | 電力 | 方向 |
USB 2.0 | 480Mbps (60MB/s) | 5V/0.5A | 2.5W | ホスト→デバイス |
USB 3.0 | 5Gbps (625MB/s) | 5V/0.9A | 4.5W | ホスト→デバイス |
USB 3.1 Gen1 | 5Gbps (625MB/s) | 5V/0.9A | 4.5W | 双方向 |
USB 3.1 Gen2 | 10Gbps (1250MB/s) | 5V/0.9A | 4.5W | 双方向 |
USB 3.2 | 20Gbps (2500MB/s) | 5V/0.9A | 4.5W | 双方向 |
Quick Chargeの規格 | 電圧 | 電流 | 電力 |
Quick Charge2.0 | 5V/9V/12V | 2.0~3.0A | 18W |
Quick Charge3.0 | 3.6~12V | 2.0~3.0A | 18W |
Quick Charge4.0 [後方互換なし] | 3.3~20V | 3.0~5.0A | 27W |
Quick Charge4+ | 3.3~20V | 3.0~5.0A | 27W |
Quick Charge5 | 3.3~20V | 3.0~5.0A | 100w |
USB給電規格 | 電圧/電流 | 電力 |
USB BC[Battery Charging ] | 5V/1.5A | 7.5W |
USB Type-C Current @1.5A | 5V/1.5A | 7.5W |
USB Type-C Current @3.0A | 5V/3A | 7.5W |
USB Power Delivery | 5V ~ 20V/3.0~5.0A | 100W(最大) |
USB PD[Power Delivery] | 電圧 | 電流 | 電力 |
Profile① | 5V | 2A | 10W |
Profile② | 12V | 1.5A | 18W |
Profile③ | 12V | 3A | 36W |
Profile④ | 20V | 3A | 60W |
Profile⑤ | 20V | 5A | 100W |
USB PD 実際の機器表記
USB PDの初期は、5.12.20Vの3段階だったので、アダプターによって対応電圧が異なる場合もあり、最大で5.9.12.15.20Vの5段階等が混在しています。
下の写真は、対応電圧や規格による出力を書いてあります。上のアダプターのほうが表記が親切です。
USB PDケーブルの違い
USB PD用のケーブルは大きく分けて60Wと100W用があり、構造などに違いがあります。
規格上USB PD対応のケーブルはUSB-Cタイプのみとなっています。
特に5A対応のケーブルは、「E-Marker」と呼ばれるチップを搭載されているので、コネクターが長くなる傾向です。
高速伝送の規格などを含むとどんどんケーブルが高価になりますので、今回は充電専用として高速伝送は諦めています。
左から60W3m・100W1.8m・100W2m 100W対応品はコネクター長が長め。
USB PD 購入品
家のLet’s note(CF-LV7)のACアダプターです。SVより画面などが大きくなっているので、DC16V5.3A(約85W)と少し大きくなっています。そうなるとやはり100WのUSB PDかなと思い、大きさや機能、評判を考慮して以下の充電器と100W対応ケーブルとiphone用にUSB-C Lightning ケーブルも購入しました。
さすが100Wの充電器です。小型化されているといっても大きくて重い・・・
本体200g+ケーブル66gで、Let’s noteのアダプター360gより軽いといってもあまり改善した気がしないので、USB-Aも使える65Wのやつも買っちゃいました。こちらは130gで、いままでのUSB-Aタイプのケーブルも使えます。
購入したそばから、もっと小型の充電器を見つけてしまったので、購入・・・・
こちらは、上記より一回り小さく103gで、収納袋と充電ケーブル付き!
もうUSB PD充電器が3つ・ケーブルが4本・・・
2021/9/22追記:充電器は終売になりました。
しかしまたまた問題が、コンセントからの距離が長いので2mだと厳しいのが判明
3mのケーブルも追加注文。60Wでいいやという感じ
ふー総額2万近くなっちゃいました・・・
Let’s Note(CF-LV7)との比較試験
3台も購入したので、比較試験を行いたいと思います。
左から
CHOETECH 100W USB-C*2 200g
CHOETECH 65W USB-C,USB-A 130g
Klearlook 65W USB-C,USB-A 105g
となっています。大きさがかなり違いますね。
まずはPC側の設定です。
CPUはツールで100%負荷に、電池は25%になった瞬間にUSB PDを入力・タイマー起動を操作して27%になったら停止。手動ですので誤差は結構あると思います。
USB PDケーブルは100W対応品 2mを使用します。
AC側はワットメーターで消費電力を見ます。
純正ACアダプターでの充電
純正ACアダプターでの充電です。さすがに純正ですので一番高速でした。
消費電力87Wで1:14秒。1%強を充電できています。
CHOETECH 100W USB-C*2での充電
CHOETECH 100W USB-C*2での充電です。こちらは純正ACアダプターと良い争いです。
消費電力77Wで1:30秒。1%強を充電できています。発熱は50度くらいに外殻がなっています。
CHOETECH 65W USB-C,USB-A での充電
CHOETECH 65W USB-C,USB-Aは、さすがに純正の倍くらいかかっていますが、消費電力55Wですのでまずまずというとこでしょうか。2:42秒。発熱は結構あり50度以上に外殻がなっており、今回の中では一番熱い感じです。
Klearlook 65W USB-C,USB-A での充電
Klearlook 65W USB-C,USB-Aは、CHOETECH 65Wとはぼスペックは同じで重さは25%減の充電器です。サイズが小さくなったので、CHOETECH 65Wより厳しいかなと思ったのですが、2:46秒と健闘しています。発熱は50度以上に外殻がなっていますが、今回の中では一番低発熱でした。
2ポートを使った試験も行いました。CHOETECH 65W・Klearlook 65Wは低速充電モード(充電ランプ黄色点滅)になっちゃいますが、じわじわと充電されています。
CHOETECH 65Wはさすがに、高速充電のままでした。
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まとめ
持ち運びを考えると、軽量なKlearlook 65W USB-C,USB-Aです。
かつ既存のUSB-Aが付いていますので、マイクロUSBの機器も充電でき、汎用性も高いかなと思います。
機器タイプ | 供給電力 | コネクター | 重量 | 1%の 充電時間 | 消費電力 |
標準ACアダプター | 85W | DCプラグ | 360g | 1:14 | 87W |
CHOETECH 100W | 100W | USB-C*2 | 200g | 1:30 | 77W |
CHOETECH 65W | 65W | USB-C,USB-A | 130g | 2:43 | 55W |
Klearlook 65W | 65W | USB-C,USB-A | 105g | 2:46 | 55W |
2020/8/4にAliexpressで購入してあるUSB電圧,電流+温度が測定できるロガー(Bluetooth接続)が来たら詳細な比較とケーブルによる電力損失なども測定して更新したいと思います。
(もう1月くらいたつので来ると思うのですが・・・)
2020/11/9追記
結果的に3か月たっても届かず、返金扱いになってしまいました・・・・
しょうがないのでアマゾンで安いUSBテスターを購入してしまいました。
2021/6追記
新たにAliexpressでよさげなのを見つけたので購入しました。なかなか多機能で使い勝手もいいです。
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