AIYIMA A07 改造5 アンプ突入電流対策検討

AIYIMA A07はTPA8255のPVDD(パワーアンプのメイン電源)が直接DC入力とつながれており、常時30mA以上流れている状態です(メインの電源スイッチは12V系のON-OFFのみ) PVDDや12V系のコンデンサーの容量を増加させたり、ESRを下げるとさらに突入電流が上がり回路に多大なダメージを与えることが予想できます。A07本体内に入るように検討していました。

常時PVDDに置流れているので32V/33mAも電流が・・・・
通電しているACアダプターをパネルの電源OFF状態で刺すと、火花が・・・・

パワーオン 音楽を小音量で流す。32V/89mA

回路検討

突入を減らすのは、コンデンサーの充電される時間まで電圧がゆっくり立ち上がるか、初期に電流制限をして、その後切り替えるかの2択しかありません。電源のON-OFFを行う回路をロードスイッチと言いますが、これでソフトスタートできるとうまく動作しそうです。

検討1 リレーと抵抗とタイマー

リレーと抵抗とタイマーで考えましたが、大きさがどう考えても大きくなりケース内に入らないのは確実です。又リレーのチャタリングや接点に対するダメージもあり、長期使用に耐えないため検討から除外

検討2 ロードスイッチIC

電源のON-OFFを行う回路をロードスイッチと言いますが、これでソフトスタートできるとうまく動作しそうです。
色々さがしましたが入力抵抗が高めだったり電圧が低かったり電流が少ないという物が多く、パワーアンプに内蔵にするには難しそうでした。これであれば楽に制作できたのですが・・・
まだ探しているので、ご存じの方がいらっしゃいましたら教えてください。
外付けNch-mosFETが使えるタイプも探しています。

プリアンプとかDACには使えそうです。

参考文献:東芝デバイス&ストレージ 
ロードスイッチICで突入電流を抑制するにはどうしたら良いですか?
MOSFETをロードスイッチとして使用する場合、発生する突入電流を低減する方法を教えてください。

参考文献:Rohm
ロードスイッチ

検討3 Pch-mosFET

Pch-mosFETでゆっくり立ち上げさせるのは、最も部品点数が少なくなりそうなので、有望でしたが耐圧と電流が大きいのを選ぶと、入力抵抗が大きくなり発熱が大きくなるので悩んでいました。又発熱すると入力抵抗が上昇するので、ダメダメ方向に転がりそうです・・・

Pch-mosFETはNch-mosFETに比べて入力抵抗が大きいのも課題でした。
さらに安くて庶民の味方の秋月電子で、使えそうなPch-mosFETが長期にわたって品切れ・・・

そういえばSMSLのDAC M300MarkIIは、Pch-mosFETのロードスイッチが付いていました。

検討4 フォトリレー

mosFETとフォトボルが一つになったリレー的な半導体回路です。これならパッケージが小さくなって良いと思い、買いかけましたが、あれ?ゲート出力がない・・・
これだと時定数を持たせることができません・・・

良くデーターシートを見てよかった。値段も高めで、入力抵抗も高め・・・

検討5 Nch-mosFET

Nchmos-EFTは入力抵抗が低いもの多く良い素子なのですが、部品点数が増えるのが課題でした。倍電圧回路も検討したのですがノイズが出そうなので倍電圧回路は中止・・・

ふんづまっていたらフォトリレー内で使っているフォトボルがあるのに気が付きました。ノイズに対しては未知数ですがこれを使えばあまり部品点数を増やさずに作れそうです。
しかし、いろいろな問題がありそうなので参考資料探しです。

参考資料:新・電子回路+電子工作 雑談の部屋
nMOSとpMOS-FETの使い分け,選び方について

NOTE – 回路設計編 – 逆接防止回路

まとめ

1から自分で作ったら制限がなく悩まなくて済みそうです。TPA3255や周辺の知見が深まったので、納得のいく回路を組めそうです。

色々この回路は検討が必要そうなので、引き続き検討や実験を行っていきたいと思います。

注意事項
改造行為はある程度以上の道具と熟練度が必要ですので、電気やハンダ付けの知識がない人にはお勧めできません。

関連記事は、右上部にある検索で「A07」などと入れると記事が出てきますので、検索していただくと幸いです。

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