BEHRINGER 測定用マイク ECM8000 改造

前回分解検討した内容で改造をしていきます。
1.カップリング用のタンタルコンデンサーを無極性の高分子薄膜コンデンサーに交換
(ソースフォロワに変更しても無極性なので向きを交換しなくていいメリットもあり!)
2.ツェナーダイオードを6.8kの抵抗に交換
3.マイクユニットをPanasonic WM-61Aに交換

家には2台のECM8000があり、S/Nの悪いほう(3dB程度)を改造します。
分解方法については前回記事を参照してください。
前回記事:BEHRINGER 測定用マイク ECM8000 分解確認

今回の改造は、ShinさんのPA工作室を参考に改造を行っています。
回路図などの詳細はそちらのHPを参考にしてください。ShinさんのPA工作室は中身が濃く、いろいろな物を作られていますので是非他の記事もご覧ください。

基板の裏表


ほぼ表面実装になっていました。初段のトランジスターのみリードタイプになっています。

マイクユニット交換 WM-61A互換品

まずはマイクユニットをPanasonic WM-61Aに交換する前に、秋月電子の互換品も手元にあったので交換してみます。

改造前

改造後

ノイズ特性に大きな変化はないようです・・・。
気持ち改造後のほうがノイズレベルが下がったように見えます。

カップリングコンデンサー・ツェナーダイオード交換

カップリング用のタンタルコンデンサーを無極性の高分子薄膜コンデンサー(16V1uF)に交換
ツェナーダイオードも6.8kの抵抗に交換
抵抗R10・R11を削除
入力側のC1を削除

特に特性の変化は見られず

マイクをPanasonic WM-61Aに交換

マイクをPanasonic WM-61Aに交換
ノイズレベルが上がったがそれ以上に録音レベルの上昇(6-8dB)がみられた。トータルのS/Nは向上している。
これならソースフォロワでの利得減があっても問題なさそう。

無改造での特性

ECM8000+10dB 120dBレンジ 暗ノイズ
ECM8000 +10dB 120dBレンジ -10dB 10Hz-10kHzスイープ

改造後特性

ECM8000改 +10dB 120dBレンジ 暗ノイズ
ECM8000改 +10dB 120dBレンジ -10dB 10Hz-10kHzスイープ

ソースフォロワに改造

抵抗2.2kをC1の後に追加(1608Mサイズ)
ツェナーダイオード後の抵抗を6.8Kから1Kに変更(できれば2012Mサイズ・今回は1608M)
RBの抵抗10kを外す
XLRコネクターの2と3をチェンジ パタンカット2箇所 ケーブル通線用にくぼみを付ける。
C9とC10にジャンパー
マイクユニットのGNDを切り離す。マイクユニットの元のGND(黒)・元のHot(赤)・新GND(白)をハンダ付け・ケーブル三つ編み
基板側は、
AWG28の単線にしたら硬かったが、とりあえずそのまま続行。細い2芯シールド線にできればよかったが手持ちの材料で対応したのでOKとした。

2022/6/1追記
モガミに細い2芯シールド線がありましたので折を見て交換したいと思います。
モガミ 3011 以下にモガミの細いシールド線一覧を乗せます。

製品概要 - フレクシブル・シールド・ケーブル

ソースフォロワ改造後特性

ECM8000改ソースフォロア +10dB 120dBレンジ 暗ノイズ
ECM8000改ソースフォロア +10dB 120dBレンジ -10dB 10Hz-10kHzスイープ

途中での失敗

ハムが出るように・・・

触ると大きなハムが出るようになってびっくりしましたが、GNDと筐体をつなぐ部分が凹んで接触しなかったのが原因でした。ピンセットで起こして問題なしになりました。

高分子薄膜コンデンサーを縦に付けちゃった・・・

取り付けたらなんか違う・・・うわー縦に付けちゃいました・・・
外して問題ないかを測定・大丈夫でした!

再度向きを直して取付(ちと曲がっちゃいました・・・)

ハンダ付けについて

ハンダ付けは慣れないと難しい物ですが、なるべく簡単にするならば

1.温度調整付きの50W以上の半田ごてを使う
  リワークステーション(8786D) レビュー
2.小手先は内容によって交換
3.フラックスは追加で用意する
4.ハンダは良い物を使う(個人で使うなら鉛入りの共晶ハンダが使いやすい)
5.チップ部品を扱うならチタンピンセットも用意
  チタンピンセット レビュー
6.ハンダの取り外しや取付後はIPAで基板洗浄を行う
7.アースパターンなどを取り付け取り外し時は、ホットヒーターなどでプレ加熱を行う
  保温トレイ(東芝HW-91)購入 半田リワーク台に改造
8.ICなど熱に弱い部品の取り外しには、低温ハンダを用いる
  低温融解ハンダ 制作後のリワーク
9.半田ごての先は常にハンダメッキされていること

以上を行えばハンダの失敗は激減するはずです。
私みたいな老眼が入ってる人は+アルファーで大きい3倍ほどの拡大レンズ、若しくは実体顕微鏡があると便利です。

今ならお勧めの温度調整半田ごては、gootのPX280ですが品薄なので、PX201も良いと思います。

小手先はとんがっている物は使いにくいので、先が斜めで平面部がある1BC・2BC・3BCがあれば大体対応できます。チップ部品を扱うときはナイフタイプ(3K・5K)も慣れると使いやすいです。

まとめ

最終改造後もS/N80dB近く取れており、S/Nで10dB以上の向上が見られます。
ソースフォロワ改造によりダイナミックレンジも上がっているはずなので、実際の録音に使えるレベルになったと思います。

Panasonic WM-61Aは暗ノイズはやや悪くみえますが、実際にスイープすると6dB以上ゲインがあるのでS/Nには大きく貢献しています。(大音量での測定は近所迷惑なので、小音量での測定)
秋月電子の後継機でも試してみましたが、録音レベルが6dB以上低くS/Nが悪くて、あまり改善しなかったのが残念です。

マイク測定は家で行っているので、いろいろな雑音がのっており、傾向を見る程度です。

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