電動工具用に15年ほど前に購入したNatoinal(松下電工)製のバッテリーを引っ張り出して使用してみたのですが、ビスを20本も打てずにダウンしていました。EZ0L80という高性能のリフレッシュモードがある充電器で数回試しても変わらず・・・
内部の電池を交換しようと思ったのですが、試しに高機能DC負荷で1A定電流・カットオフ10V設定で数回放電したら元のレベルまで復帰しました。
※この電池は使用回数が多くなく、放置時間が長かったので復活した可能性が高いと思っています。
使用した高機能負荷「DL24」
定電流・定電圧・定抵抗などの負荷モードが選べ、カットオフ電圧・時間なども選べ、ロガーにもなるDC負荷で、150Wまで対応できます。これが4K以下で買えるなんて・・・
Ni-Cd・Ni-MH電池の特性
放電電流が多いと容量は低下するのは分かっていましたが、容量が3000mAhと書かれていた電池ってどのような条件で3000mAhになるかを知りたくて調べてみました。
2次電池の基礎知識というサイトに詳しく載っていました。
Itという単位で、容量そのものになります。そのItの1/5・0.2Itで放電させたときに取り出せる総容量(1.0Vになるまで)をNi-Cd電池の容量としているようです。
今回の電池は12Vで10個の電池を直列にして3000mAhですので、0.6Aで放電したら5時間以上かかりますので、今回は1Aで放電したいと思います。
実験
電気ドリルで20回ほどしか使えない、だめ電池をリフレッシュしてから、定電流負荷1Aで10Vまで放電し、その後、高速充電モードで充電してから再放電する実験を行います。
EZ0L80 でリフレッシュ
Panasonic製 充電器のリフレッシュモードで数回リフレッシュした12V(Ni-MH)電池をリフレッシュします。12時間(寝ちゃいましたが)ほどかかったようですが、完了しました。
電気ドリルで使用
電池の持ちは良くなったように感じましたが、気持ち程度でした・・・
このまま高速充電器で継ぎ足し充電をして、1A・10Vカットオフで定電流放電を行ってみます。
定電流負荷で放電
放電の接続は以下のように、Nationalの壊れたランタンの電池接続部を使って試験しました。
1回目の放電実験(1A)
約2時間かかって放電が完了しました。
1A定電流だと電池が結構残っているように見えます。電流が低いと放電容量がふえるのでしょうか?
1回目は3000mAhの電池で1964mAh放電できました。
2回目の放電実験(1A)
2回目も同じく定電流で1A・カットオフ10Vで実験します。
放電時間が最初の実験の倍くらいまで伸びて、4時間弱となり、3933mAhまで、放電容量が上がりました。これなら新品の電池と変わりません。
3回目の実験(5A)
1Aでは元の容量程度まで上がった電池ですが、高負荷での実験を行います。
高負荷だと放電容量は減ると思いますがどうでしょうか?
やはり、5A負荷だと2/3になってしまいました。これは正常ですが思った以上に減ります。
4回目の実験(3A)
1hでの充放電時間を測るために3Aでの放電実験をして終わりたいと思います。
3Aでも5A放電とあまり変わらない値になりました。
まとめ
・あまり使われずに放置されていたNi-MH電池はメモリー効果?により大幅に放電容量が減っている。
・充電器に付属のリフレッシュモードは今一である。
・定電流でカットオフを設定できるDC負荷で放電させると、ミラー効果が解消され本来の力を発揮できるようになった。
この結果は意外でした使えないと思った電池も意外と使えるようになるものです。
高性能DC負荷を購入してよかったとつくづく思いました。もう少しで電池を入れ替えちゃうところでした。
20本も電池を買う前に実験しておけばよかった・・・・
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