DACのオペアンプを交換しました。線が少し細くなりましたが、小音量で全体のバランスが良くなり高域のクリア感が増しました。SOP8パッケージの交換は面倒なので、最後にすべくOPA1612に変えちゃいました。SOP8をDIP変換で交換出来るようにとも考えましたが、安定性を考えて中止です。
SOP8→DIP8変換はこんなやつです。デジットでも@400円で売ってます。
ただ、内部配線長5mm程度が15mm程度になるのはちょっと、というのと力がかかるのでパターンの剥離が心配です。
オペアンプ比較
TI HP参照
もともと付いていたオペアンプも音質の良いNSのLM4562ですので、大幅な音質の改善はしないと思います。SOP8のオペアンプを何度も交換したくないので、最終系のOPA1612に交換しちゃいます。
LM4562スペック抜粋
GBW (Typ) (MHz) 55
Slew rate (Typ) (V/us) 20
Vn at 1 kHz (Typ) (nV/rtHz) 2.7
THD + N @ 1 kHz (Typ) (%) 0.00003
CMRR (Typ) (dB) 120
OPA1612スペック抜粋
GBW (Typ) (MHz) 40
Slew rate (Typ) (V/us) 27
Vn at 1 kHz (Typ) (nV/rtHz) 1.1
THD + N @ 1 kHz (Typ) (%) 0.000015
CMRR (Typ) (dB) 120
OPA1612は偽物も多いので、TIから直接取り寄せました。100個くらい購入すると安いので、今度は希望者を募って購入したいです。送料込みで@700-800円くらいに収まりそうです。
ICパッケージのサイズ比較
オペアンプでよく使われるパッケージの比較です。左からDIP8・SOP8・MS8Eになります。
オシロ用のアンプを作ろうと思い、LTC6228(MS8E)を購入したのですが、手はんだだと難しいかもしれません。(私の技量ではですが)
MS8 パッケージサイズ
作業工具・材料など
今回は面実装のSOP8オペアンプの交換ですので、アルミテープで周りの素子を保護します。
部品が飛んで行方不明にならないようステンレスのトレイを使用し、3mmのハンダ吸取り線・中華フラックスUV-233・チタンピンセット・静電防止刷毛・自作低温溶融ハンダ・フラックス掃除にIPA・ハンダはAlmit KR-19 RMA0.8mm・虫眼鏡付照明を使います。
最近は面実装の部品を主にいじっているからか、リード付きのコンデンサーなどを外すのが面倒になってきました。スルーホール部分の基板も傷みやすいので、改造は面実装の基板が好きになってきています。今回の作業も1時間かからないくらいです。
中華チタンピンセット 先端が激細(0.3mm)で磁力がないので非常に使いやすいです。
BGA 熱保護用アルミテープ
交換作業
上側のオペアンプ2個を交換します。バランス出力なのでオペアンプは2個あります。
他の部品を傷める可能性があるので、片側に粘着テープが付いているアルミテープで保護します。
①フラックスを足にたっぷり乗せて、自作低温溶解ハンダを足に流し込みます。小手先温度350℃
低温溶解ハンダなので、交互に加熱すると簡単に取れます。
②低温溶解ハンダは脆いため、フラックスを追加してハンダ吸取り線でハンダを除去します。小手先温度250℃
③IPA(イソプロピルアルコール)でフラックスを軽く除去します。
④ハンダボールや他の部分へのハンダ付着・部品のハンダ剥がれなどが無いかを確認
⑤ハンダ付けするパターンにフラックスを塗り、位置合わせします。
⑥1か所だけハンダを付け位置合わせします。小手先にごく少量のハンダを盛り、残りピンをハンダ付け 小手先温度350℃
⑦IPAとブラシでフラックスを除去したら完了です。ハンダ不良などが無いか周りを含めて確認します。
⑧テスターで電源のショートや端子間のショートが無いか確認します。
⑨完成 やり直し部分があり、綺麗さは今一つ・・・
取り外したオペアンプは綺麗にハンダを吸取って、IPAでお掃除してしまいます。
各オペアンプには、電源で2個(1608)信号系で2個(2012)積層セラミックが付いています。
今回はそのままで、次回以降に音質&波形を見ながら変更していきたいと思います。
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まとめ
スーパーツイター・スーパーウーハーが付いていないのもありますが、線が少し細くなりました。しかし、小音量で全体のバランスが良くなり高域のクリア感が増しました。
修理中のスーパーウーハーが戻ってくると変わると思いますが、セッティングからやり直しなので比較できないかもしれません。
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