SMSL DAC M300MarkII 改造2 一度元に戻す リワーク方法も解説

前回、SMSL M300MarkIIにコンデンサーを追加したのですが、バランスが崩れて濁りも出たので一度元に戻します。AK4997の0.1μFのコンデンサーは大きめのため、0.1μFなのかを確認してみます。最近は目も悪くなりチップの抵抗やコンデンサーは1608クラスまでしかハンダできなくなりました・・・
それ以下は実体顕微鏡じゃないと無理になり、PCの修理は難しくなってきました。

取り外し作業

前回取り付けた、1μFのチップフィルムコンデンサーを取り外します。4700μFの足の間にはめたので、長期間の運用はNG(チップの熱膨張の差があるので同じフレットに付けると長期的にクラックします)ですので、まずは取り外し

この程度なら照明付きルーペで対応できます。

フラックス塗布

フラックスを塗ります。このフラックスはUV223という無洗浄タイプです。

低温ハンダを乗せる

自作低温ハンダを盛ります。

部品取り外し

最初にハンダと低温ハンダを一体化して、半田ゴテで両方の端子を加熱してずらしたらすぐ取れます。
ピンセットでチップ部品を取ります。

チップ部品は飛ぶとまず見つからないので、深めの容器に入れておきます。

低温ハンダ除去

ハンダ吸取り線でハンダを綺麗にします。Aliexpressでも似たようなのを購入しましたが、やはり日本製のほうが良い感じに吸えます。安売りの時に10個買っておいたやつです。

CP-3015

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フラックス洗浄

洗浄しなくても良いタイプですが気になるのでIPAで洗浄します。IPAはアルコールの中でも洗浄効果が高く、比較的毒性が少なく安いので、使い勝手は良いです。
500円程度で購入できたのですが、すごく値上がりしてます・・・

綿棒で拭き静電防止ブラシでフラックスを除去します。

乾燥

ICやチップの裏が濡れていると故障する可能性があるので乾燥させます。
5分ほど放置してIPAが乾いてから行います。
ドライヤーで問題なしですが、家は温度コントロールできるホットエアーガンがあるので、100℃に設定して乾かしました。これで完了です。

このようになりました。チップコンデンサーのハンダが多すぎですが・・・一見リワークしたとはわかりませんね。

AK4997のチップコンデンサーの確認

AK4997の0.1μFだと思われるチップコンデンサーを外して測定します。同じようにフラックスを塗布して外します。サイズは1608(1.6mm×0.8mm)ですので楽です。
基板には0603(0.6mm×0.3mm)もあり、この辺の極少チップは手ごわいです。

ハンダ吸取り線で低温ハンダを綺麗に除去します。低温ハンダは脆いので残ると長期的に割れが生じて壊れます・・・

飛んで無くならないようにガラスの容器に入れています。

簡易LCRメーターで確認

簡易LCRメーターで測定します。キットで1600円で作ったやつです。測定値は0.112μFでした。容量は旭化成のデーターシート通りです。ESRは測定不能・VLoss0.1%は優秀です。

外した薄膜高分子積層コンデンサーも測定します。思ったよりも悪いです。
ただこのLCRメーターのESRは怪しいので、DE-5000で後で測定します。

このLCRメーターは簡易測定では問題ないですが、細かく見たいと思うと不足が見えてきます。ケーブルの損失などが含まれていて校正できませんし、Lの測定周波数を変えられないので思い切ってDE-5000を購入しちゃいました。週末には届く予定です。

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1005のチップコンデンサーに交換(小型のコンデンサーのほうが高周波特性は良い場合が多い)しようとしましたが、少しランドの長さが足りないので、元のコンデンサーに戻しました。

家にあるコンデンサーのほんの一部になります。(最近購入したチップが主)
下の写真の入れ物はダイソーの箱で、安くて使い勝手が良いです。

元のチップコンデンサーに戻しました。

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まとめ

とりあえず、音出しして前の音に戻ったのを確認しました。
次は、ESRなどを確認しながら再度改造の検討をしていきます。
低ESRの電解コンデンサーは交換してもあまり良くならないような気がしてきました・・・

ハンダ付けはなかなか難しいです。最近老眼が進んだため、テクニックが劣化してきています。
道具でカバーできるのもこのくらいまでですかねー・・・

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