Topping DX5 II ファームアップデート(V1.72)

Topping DX5IIのファームがV1.72にアップしました。
HP DC 異常検出方式により、誤トリガーがさらに減少します。とありますが、どんな方法なのかが気になります。

今回とは関係ないですが、FFT表示は応答も早く気持ちいい。

DX5II FFT表示

Geminiに聞いてみた

DC検出の方法だとは分かったのですが、ファームでのアップデート内容の詳細を知りたかったので、Google Gemini2.5proで確認して見ました。
低周波信号でのDCと認識する誤検知を改善したということみたいです。

Topping DX5IIのHP DC異常検出方式と誤トリガー減少の仕組み

Topping DX5IIに搭載されている「HP DC異常検出方式」は、ヘッドホンをアンプの故障から守るための重要な保護機能です。このシステムは、アンプからヘッドホンへ有害な直流(DC)電圧が出力されるのを防ぎ、同時に音楽信号に含まれる重低音などによる誤った保護作動(誤トリガー)を極力減らすように設計されています。

その仕組みは、主に以下の2つの要素で構成されていると考えられます。

1. ハードウェアによるDC電圧の監視

Topping DX5IIの内部回路には、ヘッドホン出力のDC電圧を常に監視する専門の保護回路が組み込まれています。ある技術フォーラムでの分解解析によれば、この回路は左右チャンネルの正負(合計4系統)の出力の合計値を監視する方式を採用していると報告されています。

  • 正常時: 通常の音楽信号(交流、AC)では、出力電圧はプラスとマイナスの間を常に変動しているため、合計値はほぼゼロになります。
  • 異常時: アンプ内部のトランジスタなどが故障すると、出力にプラスまたはマイナスに偏ったDC電圧が継続的に発生します。このDCオフセットを検出回路が捉えます。

DC電圧がヘッドホンに流れると、ボイスコイルが過熱し、最悪の場合、焼損してしまいます。保護回路は、この危険なDC電圧を検知すると、即座にリレー(継電器)を作動させてヘッドホン出力を切り離し、ヘッドホンを破損から守ります。

2. 誤トリガーを減少させるための設計

DC保護回路における大きな課題は、故障によるDC電圧と、音楽信号に含まれる非常に低い周波数の成分(例えば、パワフルなベース音やサブベース)をいかにして区別するかです。これらの低周波信号は、短時間見るとDC電圧と似た挙動を示すため、単純な検出方法では誤って保護機能が作動してしまうことがあります。

Topping DX5IIでは、こうした誤トリガーを減らすために、以下のような高度な方式が採用されていると推測されます。

  • 時間遅延(Time Delay)とフィルター: 検出回路には、一定時間以上DC電圧が継続した場合にのみ作動するような時間遅延の仕組みや、音楽信号である低周波の交流成分をカットするためのローパスフィルターが組み込まれています。これにより、瞬間的な大音量の低音には反応せず、持続的なDC異常のみを正確に捉えることができます。
  • 信号特性の解析: より高度な方式として、単に電圧レベルだけでなく、信号の振る舞いを分析している可能性も考えられます。例えば、ファームウェア(本体を制御するソフトウェア)と連携し、信号のパターンからそれが音楽信号なのか、あるいはアンプの故障によるものなのかを判断するような、よりインテリジェントな検出を行っている可能性があります。過去にToppingの別製品で、低音によって保護回路が過敏に反応するという報告があり、その後のファームウェアアップデートで感度が調整された事例があることから、ソフトウェアによる制御が関わっていることは十分に考えられます。

これらのハードウェアとソフトウェアの組み合わせによる洗練された「HP DC異常検出方式」により、Topping DX5IIはヘッドホンを確実に保護しつつ、音楽のダイナミズムを損なうことのない、信頼性の高いリスニング体験を提供しています。

DX5 II ファームウェア

Topping公式 参照

1. 注意事項

このファームウェアはDX5 II専用であり、他のモデルとは互換性がありません。このファームウェアを他のモデルにインスト1. 注意事項

このファームウェアはDX5 II専用であり、他のモデルとは互換性がありません。このファームウェアを他のモデルにインストールすると、製品が動作しなくなり、修復不能になります。ファームウェアバージョンが既にV1.72の場合は、このアップグレードは不要です。

3. ダウンロード

Windows/MacOS:ここからダウンロード

4. ファームウェアのアップデート方法

1. 電源ケーブルをDX5 IIと電源コンセントに接続します。
2. USB ケーブルを使用して、デバイスの USB インターフェイスを PC/Mac に接続します。
3. 背面の電源スイッチでデバイスの電源をオフにします。ノブを押したまま、電源スイッチで電源をオンにします。画面に現在のソフトウェアバージョンが表示されます。
4. PC/Macのエクスプローラーにリムーバブルドライブが表示されます。ドライブを開きます。
5. .Toppingファイルをドライブのルートディレクトリにコピーします。ドライブは自動的にイジェクトされ、再接続されます。
6. ドライブを再度開きます。新しいファイルに「Update successful(Version.Vx.xx)」という現在のファームウェアバージョンが表示されます。「XX」は新しいファームウェアバージョンで、ファームウェアが正常にアップグレードされたことを示します。
7. デバイスの電源をオフにして再度オンにすると、アップグレードが完了します。‍

6. 更新内容

• 新機能: メニュー->詳細設定->DC検出感度
• 調整: HP DC 異常検出方式により、誤トリガーがさらに減少します。
• 修正: DAC モードで、ライン出力に設定してもノブで音量を調整できます。
• 修正: その他の既知の問題がいくつか修正されました。

2. ファームウェアのバージョンを確認する方法

電源を入れるときにノブを押し続けます (電源を入れる: つまり、背面パネルの電源スイッチをオンにします)。

DX5II

まとめ

Topping DX5 II ファームアップデート(V1.72)

DX5IIのファームをV1.72にアップしました。
メニュー->詳細設定->DC検出感度がついかされていますね。高と低の2種になっています。とりあえず低でセットしました。
音質は特に変化はないようです。

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DAC 関連記事 まとめ
当ブログも500記事を超えたので過去記事のまとめを作成します。今回はDAC関係になります。DAC(Digital to Analog Converter)は、CDなどに入っているデジタル信号をアナログ信号に変換する機器で、デジタル音源をアナログに変換して音楽などを聴くために使用する機器です。
Topping DX5 II 1次レビュー
久しぶりに欲しいと思ったDAC+ヘッドホンアンプです。2025/7/24に届いて、開封・セッティング・視聴を行いました。ヘッドホンアンプはMOTU M4より遥かに素晴らしく、S/Nなども分からないかと思ったのですが無音時がより静かな感じで素晴らしい。DACは同じくTopping DM7との比較になりますが、同じく無音時が素晴らしく、メリハリをより感じます。
V1.72(2025年9月23日

• 新機能: メニュー->詳細設定->DC検出感度
• 調整: HP DC 異常検出方式により、誤トリガーがさらに減少します。
• 修正: DAC モードで、ライン出力に設定してもノブで音量を調整できます。
• 修正: その他の既知の問題がいくつか修正されました。

以下は前の記事と同一です。

V1.69(2025年9月20日)

• 調整: HP DC 異常検出方式により、誤トリガーがさらに減少します。
• 修正: その他の既知の問題がいくつか修正されました。

V1.57(2025年8月1日)

• 新機能: 日本語と中国語(繁体字)の表示
• 修正: PEQメモリ – フォローが動作しない
• 修正: その他の既知の問題


V1.49 (2025年7月17日)

*修正: ヘッドフォンアンプのDC異常を検出した後、メインインターフェースに「HP DC異常」と表示されなくなりました。
*修正: USB DoP入力でサンプリングレートを切り替えると音が歪む問題を修正しました。
*修正: FFTメーターとVUメーターインターフェースで音量を素早く調整すると表示が遅れる問題を修正しました。
*最適化: 5つのシステムプリセットPEQを、Tuneから直接編集(パラメーターと名前)または削除できるようになりました。
*最適化: メニューのEQ項目が、数字だけでなく「数字+名前」で表示されるようになりました。
*追加:工場出荷時設定への復元時にPEQ設定を保持するオプションを追加しました。
*追加:FFTインターフェースで音量調整、入力切り替え、または出力切り替えを行うと、通常のインターフェースに戻る前に3秒間大きなフォントで表示されます。
*修正:その他の既知の問題をいくつか修正しました。

V1.39 (2025年6月26日)

*有効化:設定 -> 入力設定 -> 入力オプション -> 自動検出
*調整:C1とC2で、ユニット全体のオフセットパラメータがすべて保存されるようになりました。
*追加:A/Bボタンとノブ操作時の機能選択に「PEQスイッチ」オプションを追加しました。
*修正:ボリュームメモリが有効になっている場合、DACモードでライン出力の音量が最大に設定されない問題を修正しました。
*修正:一部のAndroidスマートフォンでBluetoothデバイス名の表示が異常になる問題を修正しました。
*修正:スタンバイからの復帰後にFFT表示が異常になる問題を修正しました。
*修正:その他の既知の問題をいくつか修正しました。

V1.32 (2025年6月11日)

*修正: その他の既知の問題をいくつか修正しました。

V1.30 (2025年2月18日)

  • 初期バージョン

ファームのアップデート

少し悩みましたが、ファームのアップデートができました。

マニュアルのアップデート資料

バージョンアップ 説明

4.の部分を見逃していて、PCにローカルドライブが作成されていたのを気が付かず、しばらく悩みました。
解凍したToppingファイルを新しくできたローカルドライブに入れて、DX5IIの電源をOFF・ONで自動でファームのアップデートが完了します。

ローカルディスク
ファーム
説明
説明

ドライバーのインストール

家の構成はTopping DM7があるのでインストールしなくて済みましたが、新しいドライバーをインストールしておきます。

セッティング

今回の構成でDACが3台PCに繋がるので、同じスピーカーから出せるようにAIYIMA A70のバランス入力にDM7・アンバランス入力にDX5IIを繋いで、瞬時に切り替えで確認できるようにしました。

又、ソフトチャンネルデバイダー「EKIO」もセットします。
Amazon MusicからもDM7とDX5IIも瞬時で切り替えられます。

ASIO4ALL
ASIO4ALLでの設定

EKIOでの設定は、1つの入力を3つのDACに振り分けています。
設定が面倒ですが自由度は素晴らしく、PEQ入れたEKIOで視聴と直接DACからの切り替えがAmazon Musicで瞬時に出来て効果を確認することができます。

今回は比較のためにPEQなどは全てOFFにしています。

EKIO
EKIOでの設定

Windows11でのデバイス設定

Windows11設定
Amazon Music切替

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