Topping DX5 II 内蔵EQをいじってみた

前回の1次レビューから、KZのイヤホンなどを買いそろえDX5IIを視聴していました。イヤホンはケーブルで音がコロコロ変わると聞いていたのですが、DX5IIではあまり変わりません。大きく変わらないのはアンプの駆動力が高いからだと思っています。
今回のDAC等からデジタルEQ(TOPPING Tune)が搭載されて、PCから細かく調整が出来るようになり、さらにDAC内で調整しているので音質の劣化が無さそうです。対応機種はD50 III、D90 III、ケンタウルス、DX5 II、D900などになります。

TOPPING Tune

今回の目玉の一つのTOPPING Tuneは、音質の変化がなく素晴らしい出来だと思います。
KZのイヤホンなども多数購入して色々比較していますが、今までのハーマンカーブで作られている物にノウルズカーブを入れたりできるので、音質の差を簡単に切り替えて視聴できます。

16kHz近辺は私の耳では聞こえないのですが、この辺をPEQで6dB位上げてやるだけで高音質に聞こえます。

ノウルズカーブとハーマンカーブ

PHILE WEB参照

「ノウルズカーブ」というのはイヤホンの特性曲線のことで、高音質のリファレンスとして採用されてきた「ハーマンカーブ」に対するノウルズの新しい提案です。「CES2025」において発表されました。

Knowles

まず「ハーマン・カーブ」について簡単に説明すると、これに沿った特性であればリスナーが高音質だと感じられるイヤホン・ヘッドホンの周波数特性曲線のことである。もちろん実装はメーカー判断によるものだが、これまでは「ハーマン・カーブ」が高性能のイヤホンのひとつのベンチマークとされてきた。

そこにノウルズが「ノウルズ・カーブ」という新しい提案をした背景として、「ハーマン・カーブ」が提唱された頃は音響カプラーの関係で10kHz以上を測定するのは難しかったということが挙げられる。また高音質に対する考え方も近年変わってきている。ノウルズではこうした点に着目し、最近の音楽において研究をすることでこの特性曲線の再定義を試みた。

海外の「ビルボード200」にランクインした人気のある曲を解析、さらに年齢の異なる70名近くの被験者にダブルブラインドテストでさまざまな曲を聴いて、特性曲線を変えながら研究してみたという。そのノウルズの研究では8kHz以上の帯域が重要で、特に16kHzを12dB上げるのが最適な結果を産むということがわかったそうだ。いままでも中高域用のトゥイーターを追加することで高音質化できることはオーディオ業界では経験的に知られていたが、ノウルズが初めて科学的に定量化したことになる。

セッティング

Topping TuneはWindows11の私のマシンに入れて確認しました。
今のところMac用はなくWindows10・11用のみになります。

しかし、一度DX5IIに記憶させればDX5II本体だけで切り替えられますので、調整用のWindowsマシンがあればOKです。

Tooping tune

DX5IIのPEQ追加 イヤホンで視聴

今回使ったのは、KZのイヤホン2種とバランスケーブル・携帯DACになります。

視聴に使ったイヤホンなど

KZ EDX pro
ダイナミックイヤホンで、Aliexpressで800円でした。
これがなかなか良い音がするのはびっくりです。ケーブルの交換もできるので色々遊べます。

KZ ZSN ProX
ダイナミック型とBA型のハイブリットになります。
aliexpressで2,000円程度でした。

qdc SUPERIOR EX Cable 4.4-IEM2pin
FBの友達がお勧めしていたバランスケーブルです。
4.4mmのバランスケーブル出力があるのに買わない手はありません。

FiiO KA11 
iphone16pro用に小型の有線DACを購入

視聴

個別のイヤホンの感想は別で記載します(まだ色々購入した・・・)ので、今回はDX5IIのPEQで16kHzを持ち上げた場合と、持ち上げない場合とiphone16proでKA11で視聴した比較になります。

DX5IIで16kHzを持ち上げた場合

私の聴覚では16kHzは聴こえないのですが、明らかに16kHzを6dB上げたほうが高音質に聞こえました。
高域の伸びや響きが良くなります。
こちらはイヤホン2種・バランスケーブル・アンバランスケーブルで視聴しています。
やはりノウルズカーブは伊達じゃなかったです。

KEF Q Concerto Metaでも試しにあげてみた

家のスピーカーも16kHzを3dBほど上げてみたら、高域の伸びや響きが良く感じました。
ニアフィールで小音量で聞いているせいも有ると思いますが、試す価値はありそうです。

FiiO KA11 との比較

さすがに値段が10倍違うのでかわいそうですが、比較をしてみます。

やはりDX5IIの圧勝でしたが、KA11も健闘しています。
出力のアンプのパワー不足もあり、アンバランスケーブルを変えると音が相当変わります。
普通に聴くのは問題ないレベルです。

iphoneはBluetoothだとAACと言うのもあり、KA11と比較すると相当荒く感じます。
若者がポアタンに凝ったりリケーブルするのが良くわかります。

まとめ

Topping tuneは、素晴らしいアプリでした。音質の劣化もなく10ポイントの周波数をいじれます。
ヘッドホンアンプだけでなくDACとしての性能も高いので、兼用で使えるのも良いですね。

Toppingへのお願い
個別で音量のベースを決められて、ボリュームで連動できるともっと使い勝手が向上しますので、対応お願いします。

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