AB級/D級切替 変態アンプ PAM8406 視聴

PAM8406を使ったボードを購入し音出しまでしてみました。
AB級とD級を瞬時に切り替えも可能なようなので面白いです。パワーはごくわずかのAB級3W×2・D級5W×2ですが、5V電源で動くのでUSB電源で動かせば楽ちんです。

回路

回路を見てみましたが、入力のカップリングは多分1uFの積層セラミックコンデンサと10kΩのインピーダンス整合用の抵抗が入っています。

電源も少し大きめの積層セラミックです。
ボリュームは半固定ボリュームで各々を調整するようになっています。

AB級とD級の切替はなく、GNDに落とされAB級動作に固定です。
多分これ以上チープな構成はないと思います・・・

視聴準備

入力3ピン・出力&電源で2.5mmピッチのピンが立っていますので、確認用にワンタッチコネクタに出力側を交換します。
入力側は前回のTPA3221の時に作ったRCAコネクタを流用出来ました。

前に秋月さんで購入した2Pのターミナルブロックを分解連結して、6Pを作ります。

ターミナルブロック分解・再組立て

薄いヘラでこじって簡単に取り外せますので、好きなピン数を作れます。
エンド用の壁が2枚余りますので、一番端子数が多い8ピンを次回手配します。

端子外し

まずは基板についている6Pと3Pの端子を外します。
ここでもいつものHAKKOの電動ハンダ吸取り器が登場します。
一家に1台レベルで多用しています(笑)

連結ピンが一番厄介な取り外しです。
ハンダ吸取り器がない場合は、パターンを傷めないために再利用を諦めて、引き抜くのが良いかと思います。

動作確認用にコネクタを交換

動作確認

まずは最低動作電圧に近い3Vにして、定電流定電圧実験電源につなぎます。
電流値は最小に近くしておきます。

電源を繋げたら3V/0.01A流れました。これならOKですね。


出力のDC漏れを測定

Rch 18mV・Lch6mVでした。標準が10mVで少し悪いですが、DC漏れが100mV以下なら問題ないでしょう。

コネクターに接続したところ
金メッキピンをハンダ付けした物を挿入しています。昔購入していたものを使用

PAM8406使用キットなど

今回使用したキット

ちょっと高いですけどAmazonにも売ってました。中国からの発送です・・・

もう少し高級な回路では、共立電子さんから出ているキットもあります。
ジャンパーで瞬時に切り替えでき、出力フィルタも付いています。

視聴

まずは3Vで視聴してみます。今回はGNDに落ちていますのでAB級3W×2になります。

マルチアンプで使用しているAIYIMA A07改の代わりに繋げました。
3dBほど音量が低いようです。

電源が菊水のPMC35-3Aだからでしょうか?初期のAIYIMA A07よりまともな音がします。
こんな周辺回路でこの出音はなかなかですね。
しかし、中域がかさかさした感じです。伸びが足りない感じです。

ボリュームを10dB上げると歪感が出てきました。300mWを超えたのでしょうか?

電源を5Vに上昇させます。
歪感は減少しました。0.2%が0.1%になっても音的には変わらないはずですが、瞬間的な大音量で歪んだのかもしれません。

まとめ

PAM8406のノーマルアンプを視聴してみました。
ノーマルのままでも電源が良ければ、そこそこ聴けるのはびっくりしました。
ただ大音量(80dB以上)ではパワー不足を感じます。

私のディストップオーディオでは、このICでもいじればなんとかなりそうです。

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当ブログも500記事を超えたので過去記事のまとめを作成します。今回はデジタルアンプ関係になります。数えてみると足かけ2年30記事以上を書かせてもらいました。A07にかけたコストは本体の30倍以上、時間をコストに換算すると100倍くらいになるかもしれません。

機器の仕様関連 

詳細はデーターシート参照のこと

概要

出力5W
クラス D 出力とクラス AB 出力切替
低 THD+N、高 SNR を実現。
新しいフィルターによる完全差動出力
少ないアーキテクチャ (クラス D モード) により、デバイスはスピーカーに直接接続できるため、ローパス出力フィルターや DC ブロッキングは必要ありません。
効率は最大 90%
短絡保護と熱保護
SOP-16L/SOP-16(EP) パッケージ

特徴

 出力: クラス D またはクラス AB
 2Ω負荷および5V電源で10%THDで5W出力
クラスDモード時
 4Ω負荷および5V電源で10%THDで3W出力
 フィルタレス、低静止電流、および EMI なし
 全出力範囲での低い THD+N
 優れた低騒音
 クラス D モードで最大 90% の効率
 電源オン/オフ時のポップ音なし
 自動回復機能付きの完全な短絡保護
 サーマルシャットダウン
 スペースとコストを節約するための外部コンポーネントが少ない
 SOP-16L/SOP-16(EP) パッケージ

データーシート回路図

最小構成だとこの程度の部品で動くようです。
D級だと出力にフィルターは欲しいですねー。

THD+N D級とAB級

出力によるTHD+N
出力特性ではAB級に分がありそうです。

周波数によるTHD+N
周波数でもAB級のほうが良好です。

ノイズフロアー
D級とAB級はあまり変わりません。

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