メラミンスポンジ(激落ちくん)で音場が改善されたのですが、見た目がいまいちなので黒の不織布で覆ってみようと購入してみました。ついでに昔スピーカーの中に入れた戸澤式吸音レゾネーターを不織布で作ってみたらどうなるかを試してみました。
左に行くほど後で制作した物なので、奇麗にできています。
レゾネーターとは
レゾネーターとは吸気経路の途中に設けた袋状の空間内で音を共鳴させ、特定周波数の吸気騒音を低減させる装置です。車の吸気系のノイズの低減にも使われています。
この騒音を消す科学的な仕組みは「ヘルツホルム共鳴器」の理論に基いています。
ということで、戸澤式吸音レゾネーターは紙の面と空洞が共振して減衰するということみたいです。
製作
工具や材料は最下部にまとめてあります。
今回は一辺が5cm・8cm・10cmの3種類を作ってみましたが、5cmはちょっと小さすぎな気がします。
テトラ型のつくり方
1:2の寸法で切り出し、3か所を止めればできます。
2か所を留めたら、口を直角方向に止めるだけです。
完成
シーラーについて
家にあったビニールの封をするシーラーも使ってみましたが、温度が低めのようでうまく熱融着できませんでした。高級な温調付きのシーラーなら付くかもしれません。
ハンダこての温度について
ポリプロピレンは150℃程度で溶け始めるので、200℃くらいから初めて320℃程度がちょうどいい感じでした。小手先やはんだこてによって変化しますので、良い感じに圧着できる温度を探してみてください。
温度が低いと溶着が十分できなくて剥がれ、温度が高いと溶けすぎてガタガタになり隙間ができたりします・・・
最終的な圧着方法例
1.5mmほど余らせた部分にナイフ形のはんだこての側面を平らに当て溶着します。
320℃だと最初の温度が高くて溶けやすいので、最初はスーッと早めに滑らせるといい感じに圧着できました。
きちっと溶着できているのを確認したら、ハンダこてを垂直にして切っていきます。
最初のころなので一部失敗していますが、このように引っ張っても剥がれないようにします。
清掃
ポリプロピレンがはんだこてに付着するので、キムワイプやティッシュで小手先を清掃しながら圧着していかないと塊が付いて汚くなります。
この例は最初のころなので不均一にギザギザになっています。
マット部分はIPAで清掃すると、溶けたポリプロピレン痕は奇麗に落ちました。
まとめ
不織布で、戸澤式吸音レゾネーターを作ってみました。慣れると1個が5-10分ほどで完成します。
試しにスピーカーの周りに設置してみると音が思った以上に変化します。
セッティングを上手にやれば、色々遊べそうです。
その2では、においの吸着が5倍ほど活性炭よりすごいといわれているコーヒーかすをこのレゾネーターの中に入れると、より高度な吸音ができそうなので試してみたいと思います。
炭は湿度が高いと水分を吸って、湿度が低くなると放出するようなので部屋の調湿もできそうです。
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材料・工具
ある程度腰があって空気が通り、密閉できるのが条件のようなので、色々探してみて黒の不織布を選定しました。ラッピング用の物が厚みもあってよさそうです。
実際見てみると黒というよりは暗めのグレーです。
オレンジとかだと値段が半分なので、色を気にしなければお得だと思います。
ポリプロピレン製なので、接着剤などでは強度が出ないので熱溶着します。
家にある温度調整ができるハンダこてで作ります。小手先はダメになると思われるので、中華の小手先のナイフタイプを使いました。
今は新しく高蓄熱(冷めにくい)タイプも出ています。値段もあまり変わらないのでお勧めです。
カッティングマットはA2の長さまで使えて、折りたためてコンパクトにしまえる物を使っています。
長さが5cm程足りないのですが、家にあるマットはこれが最大なので頑張って切断します。
カッターはよく切れる細工用のカッターで切断します。
細工カッターは中々の優れもので刃先もほとんどぶれない&カットで新しい切断面が出るので作業性がよいです。
カッターの刃を安全に折れて保管しておけるポキ
カッターの刃を安全にしまえて、安くて使いやすいので常用しています。
ステンレス定規
家にあった30cmの直角定規と15cmの短いものを使用
耐熱マット
これがないと机とか静電マットが焦げたり溶けたりしちゃいます。
IPA(イソプロパビールアルコール)
清掃用にいつも使っています。
ニードルボトル
IPAの小分け用です。これがあると色々使えて便利です。
キムワイプ
こちらも清掃用です。けば立たないので使いやすいです。今回はティッシュでも問題ないです。
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