マイナスイオン消臭・暖房機 修理

正月に実家に行ったら、マイナスイオン消臭・暖房機の温風が出ないという故障の修理を依頼されました。
セラヴィというメーカーのCLV-063という機器です。すでに終売になっており、中古で2kという値段なので本気で修理するほどの機器ではありませんので、簡単に治るなら修理してあげるということにしました。

マイナスイオン消臭・暖房機 修理

動作確認

基本的な動作はしているようでした。ただ暖房の温風が出ない症状です。
ということで分解します。

分解・確認

裏側のタッピンブビス6本で留まっていました。
内部を確認すると、配線など特に問題ありません。

マイナスイオン消臭・暖房機 修理 内部

ヒーターの確認

基本動作はするので、ヒーターの切れを確認します。
ET-B・ET-Rがヒーターへの線です。
この間の抵抗は100Ω程度ありましたのでヒーターは生きています。

又、電解コンデンサーは特に液漏れや膨らみはありませんでした。

マイナスイオン消臭・暖房機 修理 基板

リレーの確認

青のリレーが怪しいかなと思い確認・人感センサーがONになるとリレー音がします。
ということはリレー単体かハンダ不良かと裏側を確認します。

上側がハンダ不良&ハンダクラックしていました。
(下の写真は仮はんだ付け後)

マイナスイオン消臭・暖房機 修理 基板裏

なんでだろうと思って、写真を拡大するとリレー制御側のハンダもクラックしています。

クラック個所

他の部分はハンダクラックは無さそうです。
はんだの飛び散りなどはありましたが・・・・

他はクラックなし

はんだクラックの原因予想・対策

ハンダクラックは、振動・熱膨張・経年変化が主な要因ですが、他のハンダはクラックしていないため、振動が主な要因と推測します。

鉛フリーはんだを使うと硬く再度クラックしそうなので、鉛入りの共晶はんだではんだ付けします。
はんだは以下の日本アルティメットのKR-19 RMAを使いました。

修理

まずはフラックスを塗って、古いはんだを除去します。
鉛フリーはんだと共晶はんだを混ぜると良いことはないので、奇麗に古いはんだを除去してからはんだ付けします。

フラックスは中国のバチ物です・・・

修理

自動はんだ吸い取り機でハンダ除去

修理

これはちょっとお高めですが、これがないとスルーホールのハンダの吸い取りは厳しいです。

その後、共晶はんだではんだ付け
IPAでフラックスを除去して完了(写真はフラックス除去前)

はんだ後

今回使ったはんだごてはこちら
バランスも良く中々使いやすいこてです。

今はもう少し蓄熱量が大きい物も出ています。
値段もあまり変わらないので、これから買うにはこちらがお勧め。

動作確認

暖房を入れるとヒーターから温風が出て、センサー動作後8分程度で終了しました。
修理完了です。ちと忙しいので1月末に届ける予定になります。

まとめ

購入4年ちょっとのセラヴィというメーカーのCLV-063の温風が出ない故障の修理を行いました。
多分この機器では、似たような現象がでていると予想されます。

鉛フリーはんだはクラックしやすいというケースでした。

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