SMSL DAC M300MarkII 改造1 内部電源に薄膜高分子積層コンデンサー追加

前回故障してSMSLの技術者さんに協力を頂き自分で修理しましたS.M.S.LのM300 MarkIIの内部回路をいじってみようと思います。使うコンデンサーは秋月電子通商さんで購入したルビコンの薄膜高分子積層コンデンサー(PMLCAP)を使ってみます。 

M300MarkIIを開けた所

結構品数が減って値上がり気味です・・・

M300MarkIIの電源

SMSLさんのHPにあったブロックですが・・・結構いい加減です・・・
±12Vがそこら中に供給されていますが、XU208・AK4497に±12Vはあり得ないし・・・

実際の基板から追いかけてみます。
供給電源はACアダプターの5.6V(実測)です。DAC用に5Vの電源を2個使っています。これはローノイズ電源だと思われます。右下のICは3.3V電源・±12Vは昇圧型で左下のコンデンサーとコイルで平滑していそうです。

基板裏側の4700μFのコンデンサー 台湾メーカーのLeconです。RGA105℃・2000H品です。
これも標準品なので良いやつに変えたい気がします。ESRも普通なので低ESR品に変えるか、それとも秋月の積層チップコンデンサーブロックも良いですね。

オペアンプ

今は亡きナショナルセミコンダクター(TIに吸収)のLM4562です。これのオペアンプもオーディオ用には定評があります。ローノイズ・低歪・広帯域・高スルーレートです。SOP8パッケージなので、交換は面倒です。何回も交換すると基板が痛むので十分検討してから最後に交換予定です。

DAC周りの電源 

旭化成さんの4497の日本語マニュアルから抜粋

グランドと電源のデカップリング
AK4497ではディジタルノイズのカップリングを最小限に抑えるため、AVDD, TVDD, DVDDとVDDL/Rをデカップリングします。AVDD, VDDL/R にはシステムのアナログ電源を供給し、VDD, DVDDにはシステムのディジタル電源を供給して下さい。VDDL/R の配線はレギュレータ等からの低インピーダンス状態のまま分けて配線して下さい。LDO未使用時(LDOE pin= “L”)、3.3V系電源(AVDD, TVDD)、.8V系電源(DVDD)、5V系電源(VDDL/R)の順に投入してください。LDO使用時(LDOE pin= “H”)のとき、内部LDOが1.8Vを出力します。3.3V系電源(AVDD, TVDD)、1.8V系電源(DVDD)、5V系電源VDDL/R)の順に投入してください。AVSS, VSSL/RとDVSS は同じアナロググランドに接続して下さい。デカップリングコンデンサ、特に小容量のセラミックコンデンサはAK4497にできるだけ近づけて接続します。

基準電圧
VREFHL/R pinとVREFLL/R pinに入力される電圧の差がアナログ出力のフルスケールを決定します。通
常はVREFHL/R pinをReference Voltage 5.0Vに接続し、VREFLL/R pinをReferecne Voltage 0V に接続します。VREFHL/R pinとVREFLL/R pinとの間に0.1μFのセラミックコンデンサと2200uFの電解コンデンサを接続します。
VREFH,VREFL pinsは他電源のノイズが回り込まないようにケアする必要があります。他電源のノイズ
が回り込みアナログ特性が出ない場合は、VREFHは10ohmを介してAnalog 5.0Vに接続し、VREFLは
10ohmを介してAnalog Groundに接続して下さい。(2200uFと10ohmでfc=7Hzのローパスフィルタが形成されます。このローパスフィルタで他電源からの信号周波数ノイズを除去します。)VCML/Rはアナログ信号のコモン電圧として使われます。特に、セラミックコンデンサはピンにできるだけ近づけて接続して下さい。VCML/R pinから電流を取ってはいけません。ディジタル信号、特にクロックはAK4497へのカップリングを避けるためVREFHL/R, VREFLL/R pinからできるだけ離して下さい。

コンデンサー追加

5Vのアナログ電源は、推奨回路では2200μFでしたが、M300 MarkIIでは4700μFとセラコン0.1μF?が入っていました。
4700μFのコンデンサー特性を改善すれば良くなるのではないかと考え、4700μの電解コンデンサーの根元に1μFのPMLCAPを投入してみます

少し斜めになりましたが、〇+のところに左右2個追加しました。

他も入れ替えていきますが、同時に変えると訳が分からなくなるので徐々に入れ替えたいと思います。

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視聴

音が大きく変わりました。パラにチップコンデンサーが入っているので、あまり変わらないかなーと思っていたのでびっくり。低域がかなり力強くなりボーカルが前に出るようになりました。
Dua LipaのNew Rulesでは超重低音がより響き渡ります。

家ではスーパーウーハー(KC62)が入っているのでバランスが崩れた感じになりましたが、普通の家ではいい方向に変わるのではないかと思います。
スーパーウーハーを切ったら、良い感じに低域が伸びています。再度スーパーウーハーのセッティングが必要になりました・・・

しばらくエージングしていきます。

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DAC 関連記事 まとめ
当ブログも500記事を超えたので過去記事のまとめを作成します。今回はDAC関係になります。DAC(Digital to Analog Converter)は、CDなどに入っているデジタル信号をアナログ信号に変換する機器で、デジタル音源をアナログに変換して音楽などを聴くために使用する機器です。

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