Zoom H4essential レビュー 内蔵マイクで課題が・・・

32bit/ floatのH4essentialが販売されたので速攻でGetして、H4essentialの内蔵マイクや外部マイクで録音を色々試してみました。35Hzの低音が入っている鷲巣詩郎さんのShowdown(EM05-A)を録音してみると低域が-10dB近く落ちています。簡単に調査してみます。

Zoom H4essentialサイトはこちら

H4essential

開封の儀

宅急便コンパクトで届きました。
思った以上に小型でした。

H4essential 梱包

思った以上に小さい箱で、いつもながらシンプルな包装には好感が持てます。

H4essential 梱包

緩衝材にもZoomの文字が入っています。

本体

添付資料
詳細な取扱説明書などは、ZoomのHPからダウンロードするようになっています。

H4essential 資料

H4essential を動作させる

電池は、アルカリ・ニッケル水素・リチウム電池が選べます。
今回は液漏れしにくいPanasonicのEVOLTA NEOを使っています。
液漏れで何回も機器を壊しているので、良い電池を使っています。
毎回使った後に外すのが王道ですがつい忘れるので・・・

H4essential 電池

右側のスイッチ関連
メインスイッチ・操作用のロータリーエンコーダとエンタースイッチ(操作はここで完結)
USB-Cは電源・通信用に使えます。

H4essential 操作面

左側
MicroSDカードスロット・出力用のボリューム・LINE/ヘッドホンOUTとLINE・MIC/IN

底面
ロック付きXLRとコンボジャックになっています。

H4essential MicroSD面

動かしたところ
カラー液晶は奇麗で輝度も十分あります。

H4essential 外観

今回使ったSDカード

H4essential用 SD

言語設定に日本語があるのはうれしい。

USB-Cで給電もでき、ファイル転送もできるので、MicroSDカードの抜き差しはあまりしなくていいのも嬉しい。

H4essential ファイル転送

マンマシンインターフェイスはよく考えられていて、一度使うと簡単に送させ切るのがうれしいですね。

H4essential で録音

家ではニアフィールドでもあり、音圧は60dB程度で聴きやすいように調整しています。
今まで使っていたMOTU M4などで空気録音をすると、音量が小さくてマイクアンプの熱雑音に埋もれてS/Nが悪く録音する気になりませんでした。
さらに音圧を80dB以上にするとラウドネス曲線からドンシャリになり、聴くに堪えない音になってしまいます。

32bit/フロート録音で、上記の問題がクリアーできるかも確認します。

H4essentialでの録音について

H4essentialのマイクアンプはそこそこ優秀で、低レベルの音をノーマライズしても、熱雑音が気になることも少なくまずまず聴けます。
しかし、レベルが低いと歪が目立つので、そこそこの大音量で録音する方が奇麗に聴けました。

これだけの機能で25,000円程度なのは素晴らしい。生録では必要十分だと思います。
ただ、低音のレベルが低く録音されるみたいなので、実際の音源で確認してみます。

H4essential 簡易測定

音源は、鷲巣詩郎さんのShowdown(EM05-A)の最初の1分を使い、元音源のスペクトラム・H4essentialの内蔵マイク・測定用マイクECM8000を比較してみました。
使用アプリは、「Audacity3.4.2」で、レベル差を減らすためにノーマライズしています。ちょっと拡大がミスっていて軸のレベルが違いましたが、大体の感じは分かると思います。

又、チャンネルデバイダーをいじっている最中なので多少凸凹があるのは見なかったことにしてください。

測定グラフ

元音源のスペクトラム

低域のピークは相当低いティンパニで、35Hzあたりで相当腹に響きます。
180Hzあたりのピークから見ると-2dB程度になります。凹んでいる60Hzあたりは-8dB程度です。

視聴位置(約1.2m)でのH4essential、内蔵マイクでのスペクトラム

180Hzあたりのピークから見ると35Hzは-15dB程度になります。凹んでいる60Hzあたりは-18dB程度です。

視聴位置(約1.2m)でのH4essential、外部マイクECM8000でのスペクトラム

180Hzあたりのピークから見ると35Hzは-5dB程度になります。凹んでいる60Hzあたりは-15dB程度です。
60Hzあたりの落ち込みは現在のSWとのつなぎが今一なせいです。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-ECM8000.jpg

視聴してみても明らかにZoomのH4essentialは50Hzあたりから、低域が下がっています。
ただ音のバランスもS/Nも良いので、初期ロットのためマイクのセッティングが悪いことも考えられます。

2024/03/17追記

ローカットが入っているような挙動とコメントがあったのでローカットの設定の追記をしました。

MICの設定

運用画面から、下側のマイクマークを選んで、エンターを押すと設定画面に入れます。

ローカット・モノミックス・プラグインパワーを選べます。すべてOFFで運用していました。
・ローカットは風などの影響を防ぐために低域をカットする機能
・モノミックスは初期設定のステレオ録音をモノにミックスする機能
・プラグインパワーは、家庭用ビデオなどに使われているECMに2.5Vを送る機能

ローカットは3種類 80,160,240Hzを選べます。

もしかしたら?ローカットの設定が逆かなと思い、80Hzでローカットを入れてみましたが、
さらに減衰しちゃいました・・・

240Hzではさらに高域から減衰・・・・

使用MicroSDカード

カードは下記を買っていて、KIOXIAとSamsungで録音してみましたが差はありませんでした。
書き出しは倍くらいの差がありますので、高級のほうがストレスは少ないです。

KIOXIA EXCERIA CLASS10 UHS-I R:100MB/s

SanDisk Extreme PRO Class10 UHS-I U3 V30 A2 R:200MB/s W:140MB/s

Samsung PRO Plus Class10 UHS-I U3 V30 A2 R:180MB/s W:130MB/s

まとめ

Zoom H4essential は、安くて高機能なので低音まで求めるのは酷なのかもしれませんが、低域の録音に不満が出ました。

外部マイクだと低域もそこそのレベルで録音できるので、内蔵マイクに問題があるのかもしれません。プリモの5.8mmだったらもう少し低域は伸びると思うのですが・・・・

今回使用しているWindows用のアプリ、Audacityは無料かつ多機能でとても良いソフトなのですが、最新バージョンは家の環境で良くロックします・・・もう少し何とかなるといいのですが・・・

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