オーディオ用 USB連動電源の制作 その1 制作・視聴 失敗・・・

電源連動ができないオーディオ機器を連動にするためにPCのUSBの5Vを使って、機器の連動を行いたいと思います。今回は秋月電子から購入したFOTEK SSR-40 DAを使います。サイリスタ制御でゼロクロスで切り替えられるため、ノイズは出ないだろうと考えていますが、リニアレギュレータ系では音が悪くなる可能性も高いので、まずは仮で組み立てて実験します。

ちょっと不安なのは、サイリスター制御だと波形が崩れる可能性があるので、トランス式の電源だと唸る可能性が残っているところです。

使用部材・工具

今回のキモ
秋月電子で購入した FOTEK SSR-40 DA
FOSTEKは台湾の企業ですが、中国で同名で同じ型番で偽物が多数でています。Amazonでも偽物が多数出品されています。
偽物を使ったことはないですが、電圧降下が激しいとか、ゼロクロスで動かないとか酷い物も多くあるようですので、AliexpressやAmazonで購入するのは危険です。

3Pのプラグ・ソケット
今回はアメリカン電機のごつい物を使いました。

USBケーブル
実験用なので、家のあった安いUSB2.0用のケーブルを切断して使います。

電源ケーブル
今回は手持ちのケーブルを使いました。IVなどの1.6mm以上のケーブルなら大丈夫です。

端子・端子カバー
M4の2sqタイプを使います。
ELPAの物は多分ニチフを小分けにしたものです。ホームセンターの方が安く売ってる場合が多いです。

トロイダルコア
AC電源のコモンモードノイズ・アース線のノイズの除去に使用します。
今回使っているのは、型式不明のニチコンのアモルファスコイルになります。アモルファスコアなので比較的低周波のノイズ除去を狙っています。100kHz-10MHz程度かな?

圧着工具
裸端子用の小型圧着工具を使います。
多数圧着する場合は疲れますが、少数ならこれが一番手軽です。

作成

まずはノイズ対策用のコイルを巻きます。緩まないようキツキツに巻きます。
緑のアース線には7ターン・黒白の電源には各5ターン巻けました。
測定したら1kHzでアース用4.7uH・コモンモード用3.5uHでした。

コンセントに端子付けします。
アメリカン電機のこのタイプは端子付けなので、私的には使いやすいです。

端子の安定した導通&端子部の錆保護としてレプトンのグリースを薄く塗ります。

端子をネジ止め
ネジ止めの電源端子は抜け防止のため丸端子を使ってください。

AC電源周りは完成

USBケーブルが細かったので折り返して圧着しました。
2mmの端子しかなかったので・・・引っ張ても抜けないのでOKとします。

完成

視聴

動作はしましたが、菊水のリニアレギュレータ PMC35-3Aが盛大に唸ります・・・
やはりL側に入れたからかと思い、L-Nを逆にして見ましたが変わらず・・・

AIYIMA A07付属のACアダプタでは唸り音はしません。
少し元気がなくなったみたいですが、出音も大きくは変わらず
やはりトランス式のリニア電源は色々難しい・・・

L・N両方に入れたらバランスが取れるかも?
FOTEK SSR-40 DAは2個買ったはずなのですが、見当たらず・・・
これだけ唸ると測定する気にもならず・・・もう一つ買ってL-Nに入れての実験を続行するか悩み中

PCM35-3AはDCサプレッサーを入れても音が激悪になったので難しいです・・・
菊水の実験用リニア電源でも大きく変わったので、普通のアンプのトランス式電源がAC電源入力の差で音が簡単に変わるのはしょうがない事なのかもしれません。
関連記事:菊水安定化電源 PMC35-3A AIYIMA A07で視聴

あまり電源に依存しないと思っていたデジタルアンプでもAC電源入力の変化で、音が大きく変化するのはびっくりでした。
関連記事:トランスのうなりを止める DCサプレッサー実験

考察

リニア電源とスイッチング電源を比べると、電源側のアースやDCサプレッサー・フィルターなどでリニア電源の音が、私でもすぐわかるくらいに大きく変わります。
どうしてなんだろうと考えていたら、ふと思いついたことがあります。
AC電源側のインピーダンスが高くなると、音が悪くなる?電源の電圧や定電流特性はあまり変わらないと思われるので、変わるとしたら電源の過渡応答特性なのかもしれません。
PMC35-3Aはリップルノイズが5Hz-1MHzで電圧500uVRMS以下・電流1mARMS以下・過渡応答平均20kHzで50uS以下という超絶スペックなんですが、こんなにも簡単に音が変わるのは不思議ではあります・・・

まとめ

色々検討しながら作ったので小1時間ほどかかりました。
実験用といえどもAC100Vをいじるので、本番と変わらない工程を踏んでいます。

今回は失敗でした。
サイリスタ制御でもゼロクロススイッチなので、問題ないと思っていたのですが唸るのは想定外です。
リニア電源は色々難しいです。すっぱりリニア電源はあきらめて、高品位のスイッチング電源にするのが幸せになる最短ルートかもしれません・・・・

コンセントをいじる工事は簡単ですが、電気工事士の資格がないと作業してはいけません。
電気工事士は高校生でもとれる簡単な試験(実技がありますが・・・)なので、自分でいじりたい人はチャレンジするのも良いかと思います。

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