100度で溶ける自作ハンダでリワーク楽々!

DELLの電源コネクターを外そうとしたのですが、多層基板上で貫通しておりピッチも細かく基板の損傷が怖かったので自作低温溶融ハンダで対応します。
100度程度の温度で溶けるので簡易加熱器で下からあぶりながら、半田ごてで簡単に溶けシルクも傷みません。ビスマスを買うのが少しハードルが高いですがアマゾンでも売っています。

高いですがサンハヤトさんからキットも出ています。こちらはインジウム入りで70度程度で溶けるみたいです。

サンハヤト 表面実装部品取り外しキット SMD-21

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低温ハンダについて

探していると鋳物用語解説というページを見つけました。とっても参考になります。
ビスマス(Bi)と錫(Su)と鉛(Sn)の合金なのでハンダに混ぜることにします。
Bi50%・Pb25%・Sn25%ですので、ダルゼ合金となり96-98度が溶融温度になります。
追加でカドミウム(Cd)やインジウム(In)を混ぜると70度程度まで下がるみたいですが、お高くなります・・・

ビスマスを手配しようと思って調べてみると、1kg売りなら安いのがありましたが、そんなに必要ないので100gを探していました。しかし割高です。

ビスマスチップお試しパック100g

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高いビスマスを買うのもなんかなと思いAliexpressで安い結晶を購入しました。

Amazonだと以下になります。

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低温溶融ハンダ作成

ビスマスとハンダをアルミの皿に入れてコンロで加熱します。固まり始めた時点で93度・思ったより低温で溶けます。
沸騰したお湯で溶けるのはびっくりです。

今回は使い勝手がいいように、細長くしておきました。

作成時間はほんの5分ほどで終わりますので楽ちんです。

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ハンダ付けの環境

本格的な環境が欲しいのですが、スペースがない自宅では簡易的な環境で作業しています。

換気扇を改造して作った簡易排煙装置・中華ハンダステーション・保温台を流用の過熱器・リングライトルーペ・導電作業マットという構成です。

このような簡易的な形でも作業は可能です。(出し入れが面倒ですが・・・)作業が多いときはニコンの実態顕微鏡も使っていますが、加熱台が下に入らないのでそのうちモニター用の可動アームを使って自作してみたいと思っています。
いつになることやら・・・

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ハンダ外し作業

残念なことにハンダ外しに夢中で写真の撮り忘れ多数になりました…
この左下の電源コネクターを外していきます。

加熱台で100度程度で30分ほど基板を加熱し乾燥させます。(半導体などは急激に加熱すると内部の湿度でクラックする可能性があるので)

コネクターを取り外したところ、途中の写真はありません・・・
ハンダ吸取り線だけで、ここまで穴が抜けました。
写真はIPAでフラックスなどを除去した後になります。

低温溶融ハンダを全部の端子に乗せて、半田ごてでしばらく加熱したら、スポっと取れました。
パターン・シルクともに綺麗で満足の仕上がりです。
溶けた時の粘度が低めなのでハンダ取網線で綺麗に穴の中のハンダも抜けます。これはなかなかポイントが高いです。
ただビスマスが入るとハンダが脆くなるとのことですので、なるべく残らないように除去してください。

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