チップ抵抗の標記 忘備録

昔から抵抗には慣れ親しんできましたが、最近チップ抵抗に変更したら面白い標記になっていたので忘れないようにブログに上げておきます。疑問に思ったのは、88Hとかの表記で、E24系列にはない数字でした。E96系列だと「数字部分が3+倍率」の最低4文字が必要なのですが、それを3文字で表せるようにしているのだそうです。が換算表がないとわからなくなります。

参考にしたのはKOAさんのHP進工業さんのPDFです。

抵抗の考え方

 小学校のころ電子工作でカラーコードというのを覚えました。
E系列というのは指数のことで、指数グラフ上で均一になるように抵抗値を割り振っているとのことでした。そのグラフを見せられて電子回路って指数がベースなんだ!と妙に納得したのを覚えています。
その分割数が3・6・12・24で4本のカラーコードがあると最初の2桁が数値・次が倍率・最後がないのは±20%・それ以外は金とか銀とかで±5%・±10%というように覚えてました。
以下に指数での配置とカラーコードを載せておきます。

                E3からE12まではコンデンサーでよく使います      KOAさんHP参照
色:Symbol有効数字:figure倍率:Magnitude抵抗値許容差:Res. Tolerance (%)
黒 : Black0100
茶 : Brown1101F : ±1
赤 : Red2102G : ±2
橙 : Orange3103A : ±0.05
黄 : Yellow4104
緑 : Green5105D : ±0.5
青 : Blue6106C : ±0.25
紫 : Purple7107B : ±0.1
灰 : Gray8
白 : White9
金 : Gold10-1J : ±5
銀 : Silver10-2K : ±10
無 : PlainM : ±20
                                     KOAさんHP参照

E96系列の換算表

以下にE96系列の換算表を載せます。
例にあるように68Hは、68番目の抵抗値=499で、Hは10の1乗=10これを掛けると4990Ω=4.99KΩとなります。直接目で見て抵抗値がわからないので不便ですが、しょうがありません。

                                                    進工業さんのPDF参照

後面倒なのはE24系列までは2桁で数値を表すので、201という表記は、200Ωを表すようです。
ですので、AHCDEFの文字が入っているのは、E96系列・全部数字なのはE24系列と覚えればいいかと思います。(マイナスの乗数はULRが真ん中に入りますのでE24系列の場合があります。要注意)

チップ抵抗のサイズ表記

チップ抵抗は日本だとミリ表記ですが、海外だとインチ表記も多いので注意しないといけません。
特に間違えるのは、1005・0402・0603あたりでミリ・インチともに表記があります。
ミリ表記だと1005の大きさは1mm×0.5mmになります。

                                                          KOAさんHP参照

実際のE24系列のチップ抵抗

手元にあった1608サイズのチップ抵抗の表記と実測です。
まずはチップ抵抗測定用のピンセットを測ります。ショートして0.74Ωでした。結構延長しているので抵抗値が高めです・・・

3R0表記ですね。3Ωとなります。

実測で3.79Ω・-0.74Ωですのでほぼ正確です。

こちらは300表記です。30Ωになります。

LCRテスターについては過去記事
LCR半導体マルチテスター レビュー
LCR半導体マルチテスター(LCR-T4) 改造

チップ抵抗測定用プローブは以下を使用しました。


コメント