AIYIMA A70 開封・分解・視聴

AIYIMAの最新TPA3255搭載のアンプを購入してみました。
新たにPFFBという機能を搭載して、低歪を狙った機器になります。toppingのPA5IIを意識した製品?になります。2枚基板なので改造もし易そうです。

AIYIMAのTPA3255搭載の歴代アンプ

TIのTPA3255を搭載したアンプは凄いロングランで物が作られています。
以下全て2台以上購入して、色々いじったりって遊んでいます。

最新アンプ A70

今回は安いだけじゃなく意欲的な製品になります。(値段も上がっちゃいましたが)
PFFB搭載・バランス入力・12Vトリガー(電源連動機能)など新しい機能が満載です。(AIYIMAではですが)
電源が48Vオンリーになり思った以上に電源を選びます。

2代目 A07Max

初代の問題点を解決してブラッシュアップしています。ポップノイズ・電源強化・音質向上など地味ですが確実に初代より音質がアップしています。
ただ非常に小さく作っているため、改造にはあまり向きません。

初代 A07

初代A07です。最初この音を聞いたときにびっくりして、さらなる音質向上に改造しまくりました。TIの標準回路を安くした回路でしたので、改造すれば相当なレベルまで行きました。
改造A07はA07Maxより良い音でした。

PFFBとは

PFFB(Post-Filter Feedback)というD級アンプの特性を改善する負帰還ループで歪みを低減し、直線性と周波数応答を上げてサウンドの純度とシステム効率を向上させたシステムのようです。

PFFBは特許技術らしく、特許が切れたので新しいデジタルアンプに搭載されています。
HosiやSMSLなどでも採用されているようです。

音工房Zさんに詳しい説明が乗っています。
詳細は以下のブログの1-3を読んでいただけると分かるのではないかと思います。
中華系デジタルアンプの新たな潮流  その1 –S.M.S.LとSabajの新ラインアップ
中華系デジタルアンプの新たな潮流  その2 –PFFBと信号のフロー
中華系デジタルアンプの新たな潮流  その3 –S.M.S.LとSabajの製品比較

PFFBの回路イメージ

開封の儀

箱はとってもシンプルなものに入っていましたが、中に保護スポンジが入っていて、輸送には問題が起きにくそうです。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

とってもシンプルな外見です。
今回から電源スイッチがプッシュ式に変更になり、XLR/RCA切り替えはショートプッシュで、ロングプッシュでリレーで電源が落ちるようになっています。
12Vトリガー端子で電源が落ちるのでリレーが追加されたようです。

ボリュームの位置がもう少し下だったらもっとかっこよかったと思います。
AIYIMAはちとダサいのが良いとこでもありますが・・・

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

背面はぎっしりです。
XLRと12Vトリガー端子・サブウーハー用の端子+カットオフ調整用のボリュームが追加になりました。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

内部確認

今回は音出し前のため、簡単にばらして確認します。
2mmの六角レンチ・10mmのロングレンチのみでばらせるので楽です。
ピントが合っていないのもあるのでピンボケはご容赦ください。

2mmの6角ドライバーで開けようとしましたが硬い・・・
これだとしなって厳しいので、もう少し力の入るやつに変更しました。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

このタイプなら力が入るので楽に空きました。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

フロントのボリュームは10mmのロングソケットを使います。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

フロントを引き出したところ

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底面の放熱用のネジ2本を外すと前後に分解できました。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

この銀色の部分がPFFB回路のようです。
横の黒いアルミはTPA3255を底板に放熱するヒートシンクです。
放熱グリースが付いていないので、次にばらしたときに追加しておきます。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

バランス入力部と制御部です。
A07とは比較にならないくらいに部品が満載です。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

2枚基板の下側がパワー部です。
下側にスピーカー端子があるので、結構な隙間があります。
これは改造しろと言っているようなものですね。(笑)
出力LPFのコイルや、電源の電解コンデンサーも強化できます。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

またまたピンボケですが、正面部の下側にオペアンプがソケットで付いています。
DIPソケットなので交換して遊べます。
ただ分解が結構大変です。+6カ所もネジを外さなくてはなりません。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

視聴

壊れて時に困るので、軽く内部確認のみをして音出しを行います。

接続

テストなのでA07改の上に置いて音出しをします。
付属のしょぼいインシュレーターは交換したいです。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

AIYIMAの48V10AGaN電源で音出しをします。
A70よりもはるかに重く大きいのが欠点です。まー480W電源なのでしょうがないですね。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

背面はRCA・スピーカー・電源のみ接続して音出しします。

AIYIMA A70 開封・分解・視聴

視聴

今回は2割引きにつられて入ったQobuzで音出しです。

電源電圧は220Vで運用しています。AC100VだとAC-DCの性能がスポイルされるのと、効率が下がるので220V運用が最近ではメインになっています。

 Herb Alpert:Rize

ドラムをたたいた時の乾いたインパクト音が出るのは気持ちいいですね。
又、トランペットの余韻がきれいに消えて解像度が上がった感じです。

Herb Alpert:Rize

Chicago:Saturday in the Park

最初の弦の響きがきれいに響きます。
この曲は特性が悪いと弦がばらばらに聞こえて、聞くに堪えない音になりますがまずまず聴けます。

Chicago:Saturday in the Park


私は聴いた感じで過渡応答とかトランジェントなどは分からないと思っていますが、各弦の響きがきちっと分離するのは素晴らしいと思います。

まとめ

AIYIMAのTPA3255を使用した最新アンプを視聴しました。
アンプの改善だと、これ以上いじれないと思っていたA07改でしたが、今回のA70を聴いたら改造の悪い虫が騒ぎ始めたようです。

A07で改造した以下の内容を一気にやれば、相当音質が改善すると思います。
電源コンデンサーも容量追加もできそうですし楽しみです。

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当ブログも500記事を超えたので過去記事のまとめを作成します。今回はデジタルアンプ関係になります。数えてみると足かけ2年30記事以上を書かせてもらいました。A07にかけたコストは本体の30倍以上、時間をコストに換算すると100倍くらいになるかもしれません。

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